このレビューはネタバレを含みます
【自我の絶対化】
本作は私が16歳のとき、ユーロスペースで初めて観た増村保造作品だ。思った以上にB級映画的な雰囲気が強い。主演の若尾文子の怨念に満ちた眼差しが屈強で、鬼気迫るものがある。
驚愕の…
元妾のあややの孤独になりたくない一心と強烈な愛ゆえに盲になってしまった清作だが、それであややの孤独の胸中を知り、模範=国家に従うことを止め、自ら売国奴として生きていくことを悟ったのは、ある意味ではハ…
>>続きを読む国のため死ぬために生きてる戦時中の空虚さ。清作に心奪われたお兼を演じる若尾文子の姿が本当に妖艶で美しい。お兼はずっと孤独で捻くれた人生を歩んできたが故に清作の目を潰してまで愛してくれる人を側に置きた…
>>続きを読む記録用
増村保造監督作品。新藤兼人脚本。
妾とて生きてきた女性が夫が亡くなったことにより村へ帰るが家族共々が村八分の扱いを受ける。
そこへ村の模範的青年である清作と出会い村人から酷い扱いを受けなが…
家族を支えるために身を削ってきたお兼
天涯孤独となり村八分で寂しい思いをしているお兼に優しくする村の英雄、模範兵清作
当然惚れてしまうよね
清作もお兼の匂い立つ色香にやられてしまう
清作が徴兵され…
U-NEXTで視聴
反戦・ロマンス映画
小説原作、1924年(浦辺粂子)に続いて2度目の映画化
全く知らない作品だが何かでお薦めに出ていたのかも
お兼は貧乏な実家のために金持ち老人の妻となる。
老…
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吉田絃二郎の同名小説を新藤兼人が脚色、増村保造が監督した。1965年公開。主演の若尾文子は当時31歳くらいであろうか、脂が乗って演技にも磨きがかかっている。かなりハードな役で彼女自身も「転機になった…
>>続きを読む増村保造作品はほぼ全く触れてこなかったがこんなヘビーな作品を生み出していたのか
貧困故に老人に売られた女と
あまりに実直すぎる男
純粋すぎる二人が田舎地獄に翻弄される
基本的には反戦映画なのだが…