ナマケモノ

義父養父のナマケモノのレビュー・感想・評価

義父養父(2023年製作の映画)
4.0
リカ(澁谷麻美 )は、母(黒沢あすか )の再婚相手の兄の養子になることに。精神疾患のある養父の妻(松田弘子)、養父自身も末期ガンを抱え、共に過ごすことになったリカ。やがて養父の死去。家族の結びつきとは揺るぎないということはなく難しいものだと感じる物語。

大美賀均 監督ご自身は、ベネチア国際映画祭銀獅子賞に輝いた『悪は存在しない 』では主演に抜擢され注目。

物語は、大美賀監督の友人の家族関係で実際に起きた出来事がもととなっている。

とにかくわかりやすさを削ぎ落とした作品にしたそうです。澁谷さんいわく「もう少し作品全体を分かりやすくさせるシーンがいくつもカットされて出来上がっている」のだそうで、大美賀監督は、観ている我々が考えることを大事にされたそうです。
黒沢あすかさんは、場面場面で感じられる匂いを五感で感じてほしいとのことでした。

この作品の中で、松田弘子さん演じる養母は、夫が亡くなってからリカとの接し方に苦しむ場面もあり、海に向かって辛い気持ちも露わにするシーンはとても印象的でした。
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