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Renaissance: A Film by Beyoncéのマのレビュー・感想・評価

Renaissance: A Film by Beyoncé(2023年製作の映画)
4.6
冒頭、ビヨンセの登場に文字通り泣き叫んで喜ぶオーディエンスを見て、ビヨンセは人間なのか神なのかなんなのか分からなくなってくる。でも映画が進むにつれ(当たり前だけど)「ビヨンセ」もひとりの人間で 色々な事を抱えてることが分かってくる。「パフォーマンス映像」へ徐々に肉がつき、その曲、踊り、振り付け、衣装、サンプリング、コンセプト、ひとつひとつの意味や重み、政治性が見えてくる めちゃくちゃ楽しい。

スクリーンのパワーはRRRやマッド・マックス 怒りのデスロードにも通じるような、観てる人を無理矢理にでも引き込む強烈さがある。作品自体が現実の問題に苦しむ人々への視点を欠かさない「セーフスペース」でありながら、(ライブとしても映画としても)エンタメのレベルが高くて満足。人によってはどこか綺麗事のように映る部分もあるかもしれないけど、それでもやっぱりこういう純粋なエンパワーメントは嬉しいよね。疲労感も楽しめる感じは何となくギャスパー・ノエのCLIMAXを思い出す。つーか実際にライブを3時間楽しむのと同じような疲れ方。
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