鑑賞日 2025/03/12
下劣極まりない。
人間の醜さがありありと示されるストーリーが好きなら、見るといい。
人を描く時に、醜さの相対にある美しさにまで目を向けられないのは、人間の精神に対する理解が非常に浅はかであるからと僕には映ってしまう。
ダニー・ボイルは、相当なまでに人が嫌いなのだろうと思う。
醜さの方にのみ、これでもかとスポットを当てる執着心においては、きっと彼の右に出る者はいない。
これは決して皮肉なんかじゃなく、彼は人間不信を助長させる映画を創るセンスにおいては、一流であると思う。
きっと彼は、普段から自分以外を信用するタチでもないのだろう。
彼の映画を、僕はどうも好きにはなれそうにはない。