サトシ

ゴースト・トロピックのサトシのレビュー・感想・評価

ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)
3.7
バス・ドゥヴォス脚本・監督のベルギー、オランダ合作映画。PG12指定。

舞台はベルギー・ブリュッセル。
掃除婦のハディージャは、長い一日の仕事終わりに最終電車で眠りに落ちてしまう。終点で目覚めた彼女は、家へ帰る手段を探すも、もはや徒歩でしか帰れないことを知る。寒風吹きすさぶ街を彷徨い始めた彼女だったが、予期せぬ人々との出会いを通じ、その小さな旅路は遠回りをはじめる・・・。

【キャスト】
サーディア・ベンタイブ、マイケ・ネーヴィレ、ノーラ・ダリ、シュテファン・ゴタ、セドリック・ルヴエゾ他。

「シネマサロン 映画業界ヒットの裏側」オフ会 in 大阪(リアル酒匂さん、竹内さん、Tさんお会いしてきました。)に参加した際に、バス・ドゥヴォス監督の話題にあがったので気になり帰る途中に鑑賞。
とても静かな映画で、ブリュッセルの縮図を見せながらも、小旅行を楽しむかのようなストーリー展開でした。ポスターの女性のように睡魔が襲ってきたのは言うまでもありません。学生時代に小田急線に乗り寝不足でつい眠ってしまい終点の箱根湯本駅で目覚め、主人公のように後悔した事を思い出しました。
部屋の明るさの濃淡を巧みに使い時間を教えてくれていましたが、何か起こるんじゃないかと思いながらも何も起こらず、少し長めのカットで間伸びした感はあります。
主役のサーディア・ベンタイブの声が高い反面マイケ・ネーヴィレの声が低く対照的で、最初、どちらの声なのか分からなかったのが面白かったです。サーディア・ベンタイブが小柄でお店の中にちょこんと座っている姿が可愛いかったです。
娘が友達とわいわいお酒を飲んでいる所に、注意して出ていくと思いきやこっそりと見守っているのは、意外でしたが、映画全体で揉め事が全くない事は全体を優しく感じる事ができます。
ラストに娘が浜辺で楽しく遊んでいるシーンの解釈は難しかったです。
エンドロールでは徐々に文字が現れ、つい文字が現れる箇所を先回りして注目させるとは上手いですね。
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