ころん

テルマ&ルイーズ 4Kのころんのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)
4.8
女性蔑視が当たり前だった時代に、あのラストは最高すぎる。どっかいちまえばいい。

おそらく自身のトラウマから、レイプされそうになっていたテルマを守るためにとっさに男を殺してしまったルイーズ。そこらからふたりの逃避行が始まる。最初こそ緊張感のないテルマだが、一度覚悟を決めてからは突き抜けた行動の連続で見てて気持ち良い。ルイーズは思い切った行動をとる時もあるものの基本的には常識人であり冷静に判断していて、テルマとルイーズの互いに違うものを持っているからこそ成り立つ友情が素敵だった。
行く先には破滅しか待っていないのにふたりの道中はとても楽しそうで、刹那的な美しさを感じる。ウェスタンな風景も良かった。青色の車も好き。どんどん化粧が薄くなっていくのも本来の自分を取り戻していくように感じられた。服装もシンプルになっていく。

テルマとルイーズの話でありながらも登場する男性達についても言及しておきたい。それぞれのパートナー、道中で会う男達。びっくりするほどクソ野郎しかいない!見せ方もうまく、そのおかげで悲観的な気持ちにならず良くも悪くもエンタメ作品として楽しむことができた。

ロードームービーつながりで、ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアを思い出した。切なさと楽しさがごちゃ混ぜになった感じ、同じだ。天国ではふたりも海の話をするのかな。
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