ネットで賛否両論話題になっている映画『トラペジウム』。鉄は熱いうちにと思い観賞。
人を人と思わず傲慢に自分勝手にアイドルを目指す恐ろしい女の言動を薄寒い気持ちで見つめる映画。これは賛否あるわけだ。
ただアイドルなり何なり、自分の夢を掴む為にはこれぐらいの自信とエネルギーが必要なのもわかる。サイコ女小説かと思いきや自己啓発書的でもある。
これまでにないリアルなアイドルストーリーである点は評価したいけど、それは可愛いキャラクターを据えたアニメでやるべきだったのだろうか。今の世の中アニメでないと広く届かないのもわかるけど、アニメで描くにはリアルに過ぎる。キャラが可愛過ぎる。そのアンバランスさを面白がることはできるけど、実写のほうが真っ直ぐ受け止められた気がする。
演出は全体的にTVアニメ的なので見応えは薄い。オープニングアニメも用意してるあたり、そこは自覚的なのだろう。
作画にムラがあるのもまあ嫌いではないけれど、どうしてもけろりらパートが浮いて見える。けろりらさんの絵は結構好きなものの個性的なので、ぼっちざろっくのようにキャラデザと総作画監督を兼任するか、崩しが受け入れやすい作品への参加が望ましく思う。
