Higa

ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉のHigaのレビュー・感想・評価

4.0
◎題材がレースであるゆえに生じる、アクションが「走る」に限定されるという制約に真っ向から挑んだ作品。劇場版特有の凝った作画によってダイナミックに見せることはもちろんの事、カメラワークを含めた演出も臨場感に溢れたものだった。
これらの努力によって、映画の尺で、競馬場の同じような景色の中、何度も繰り広げられるレースというものが単調ではなく、どれも新鮮な緊張感を持って没入できるものに仕上がっていた。

◯主人公の演技は新人からの抜擢ということで拙い部分もあったが、脇を固めるベテラン声優陣がやはり好演でカバーしていた。どうしても女性声優かつ新人の多いアニメ映画となると、あざとさや演技のくどさが耳に毒することがあるが、今回はかえって演技の拙さが、主人公とライバルたちとの実力差を示す一つの演出に繋がっていたと思う。

――ここからほんの少しネタバレ――

◯脚本はほぼ本来の史実に従っていることから、ご都合主義や「機械仕掛け」にならずに、納得感を持たせたうえで大業を成す構成になっている。よって最後まで結果が読めず、本当の意味でドラマティックな物語であったといえる。

△ライブシーンってやっぱりいる?いるか、そっか……。

次の映像化も期待してます。
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