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ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉のHALのレビュー・感想・評価

3.4
予備知識ゼロで観たせいか一番好きだったマンハッタンカフェのストーリーが飲み込めなくて、これはゲームをプレイしようってことなんだろうな......ジャングルポケットの物語は本当に熱かった。はじめて中山競馬場に友人と行った時のこと色々思い出してジンとしちゃったな。

でも、観ながらずっと考えてしまったのは自分がこの作品にどう接すれば良いのだろうというところで、そこで描かれている史実に基づいたドラマやそれを脚色する手つきはとても興味深いのだけれど、馬が女の子(だけ)に擬人化されていることの不均衡がどうしても引っかかってしまうし、それをたとえば日本のアニメやサブカルの文脈で読み取ろうとしても、そもそも自分はこのように動物を競わせる「競馬」という文化を良いものとして受け取れるんだろうか?と思ってしまう。それが人々を熱狂させ、ドラマを生むのはよくわかるのだが、多くの国際的なスポーツ大会と同じように、そのような熱狂とは距離を取りたい自分もいる……でもやっぱり実在の馬のエピソード(たとえば生涯で一勝もしないまま国民的に愛されたハルウララなど)を読んだりすると面白いなと思ったりはする。そういうモヤモヤをもう少し理解できるかもと思って観に行ったが、あまりそういった批評的な文脈は薄く、逆に昭和のアニメーションの伝統に立ち返るような(Twitterではあしたのジョー2とか言われていたりした)勢いのある作品だった。難しいな……
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