たーたん

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版のたーたんのレビュー・感想・評価

4.0
刑事の素行の悪さに嫌悪感を覚えるどころか笑ってしまった。子供を学校に送り届けるや否やコカイン吸引とカーラジオを拳銃でぶち壊すところなんて吹き出してしまった。あとしょっちゅう飲酒してるかと思いきやダイエットコーラ飲んでるところとか。
はみ出し刑事なんて可愛いものじゃない、かといって大掛かりな犯罪には手を染めていない、非常に行動範囲の狭い小悪党の葛藤と贖罪が描かれる。無論ハーヴェイ・カイテルの演技力があってこそ、この刑事の闇と絶望がリアルに伝わる。
最後に流れるあの曲が見終わった後も耳を離れない。果たして誰かが救われたのか、まさしくマスターベイションで終わったのか…。