Fernweh

サンコーストのFernwehのレビュー・感想・評価

サンコースト(2024年製作の映画)
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ドリス役の彼女がめちゃくちゃ魅力的。

海外(アメリカ)の学生生活、渦中にいると大変だろうと思ってしまう。とりあえずキャピキャピ要素皆無だから、映画の中の世界には馴染まないだろう。日本もどこも同じって点もあるだろうけれど。

どこまでも難しい問題てんこもりな中、「良い子」のドリスはよく生きてる。自由になりたくてもなれない彼女が聴くOn and On(Erykah Badu)、ハマってはいるけど、あの家で流れるんだろうか、レジェンドすぎてアリか。父の不在、兄の不在で、家族には白人の母しか残っておらず、家族自体も揺らいで見えた。なんか、ティーン女子の悩みの共有とか無理そうで。恋愛的な部分は随分軽かったな。ティーンそのもの。彼の存在感のなさ。

母親はちょっとひどすぎた。人の助けを得られるようになったり、ちゃんとドリスに向き合うようになったら、ドリスのためになる。あの嘘は度がすぎていて、許せないと思う。
身体中からSOSは出ていても気づいてくれる人はいない。だからポールの存在は大事だった。母親が抱えすぎている「喪失」に気づいている心理士さんも。

家族は難しい。生死は難しい。親子は難しい。母と娘は難しい。

And I miss him, and I hate this, but he’s free.
とポールに話すドリスが印象的だった。ドリスも自由になった。
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