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火の接吻のUのレビュー・感想・評価

火の接吻(1949年製作の映画)
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2019.7.25 DVD #170

セルジュ・レジアニの出世作。『肉体の冠』の寡黙な印象が強いから、この作品の饒舌で活発なレジアニのイメージには驚かされた(むしろベッケルはこのイメージを逆手に取ったのか)。

ヴェネツィアを舞台に「ロミオとジュリエット」の映画化を描く、いわゆる映画内映画。最初は、セルジュ・レジアニと大女優マルティーヌ・キャロル(ジュリエットを演じる)とくっつくのかと思っていたら、そうではなく、かれは彼女の代役として起用されたアヌーク・エーメに一目惚れする。レジアニ自身もロミオ役の代役として起用され、彼らは映画の撮影中(それも本番)に出会う。彼らは無言で見つめ合う(段々とクロース・アップされた切り返しによって出会いが印象的に演出されている)。
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