みおこし

ミンクの手ざわりのみおこしのレビュー・感想・評価

ミンクの手ざわり(1962年製作の映画)
3.4
大好きなドリス・デイ主演作。共演はケイリー・グラント!

失業中のキャシーは、雨の中を移動中に車に泥をはねられてしまう。怒り心頭の彼女は泥をかけた張本人である大手財閥の社長シェーンのビルを訪れ文句を言いにくるが、そんな彼女に普通の女性とは異なる気概を感じたシェーンはあろうことか商談先に彼女を連れて行き…。

ドリス・デイのことが好きな理由は、ミュージカル女優として素晴らしいだけでなく、ひとりの女性としても彼女は本当に時代の最先端を行っていたから。本作は地下鉄で人ごみに揉まれながらオフィス街をかき分け、スタイリッシュな服に身を包んで仕事探しに奔走するキャシーの様子から始まります。その後も男性ばかりの会社のミーティングで積極的に発言してあっという間に上司からの評価も獲得したり、シェーンの理不尽な発言にはしっかりNOと伝えたり。『プラダを着た悪魔』より40年以上前の1960年代に既に”働く女性””自立した女性”を体現していたって、改めて凄すぎる…!まさに当時の女性たちの理想のアイコンだったんだろうな。
今の時代の私たちが見ても本当に魅力にあふれたタフな女性像を確立していて圧巻でした。

ケイリー・グラントとの恋愛模様はよくあるパターンではあるのですが、本作におけるキャシーの堂々とした女性像がとにかく凛々しくて爽快。色鮮やかなファッションも目の保養になったし、60年代ニューヨークの喧騒が見られるのも貴重そのもの。
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