芍薬

ハルモニアの芍薬のネタバレレビュー・内容・結末

ハルモニア(2024年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

手を繋いでまるくなったら、
すべてのことをわかり合えるなんてことはなくて。
わかるのはせいぜい体温と手汗くらいなもので。

でも、だからこそ繋いでいたくなるんじゃないか。

この人の今まで知らなかった面をふとした瞬間に知れたり、
あるいはその人がいなくなって初めて知る面もあったり。

そんな瞬間に底深い孤独を感じるから、
人は手を繋ぐんじゃないか。

わがままなもので、
一緒にいると時にそのまるがいびつになったり、
棘を刺し合ったりもする。

でも、なぜだかいつのまにか誰かがでこぼこをまるに戻したり、
棘をすっと抜いてくれる。

彼らの小さな小さな世界は、調和―ハルモニア―が保たれ、穏やかで優しさに満ちている。

監督・脚本の千葉さんが常日頃伝えてくれるメッセージがふんだんに散りばめられている作品。

陽だまりのような物語でした。
芍薬

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