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パレードのtkのネタバレレビュー・内容・結末

パレード(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

藤井道人さんの作品はちょくちょく観ていたので、今回は好きな俳優さんも沢山出ていたこともあって視聴。
藤井さんが懇意にしていた映画プロデューサーへの手向け的な形で制作されたという裏話も仕入れた状態で視聴したこともあり、作品の主題については割とすんなりと入ってきた。生と死の狭間の世界を、優しさと後悔が入り混じって、かつ温かい雰囲気を存分に、魅惑的に描いていた。
ヤクザやメディアなど、藤井さん代表作にもなっている作品の要素が散りばめられていたことにクスっときた。俳優陣も藤井さん周辺のどこかで見たことがある方が沢山出てきたし、エキストラみたい感じでちらっと綾野剛さんが映っていたのもなんだか良かった。

誰もが認める名作…という感じにはならないのかもしれないが、藤井道人さんに馴染みがある人にとっては忘れられない作品になったと思う。映画っていいな、と素直に思えたし。
ふと、「タチコマの家出 映画監督の夢」を思い出した。切なく、どこかノスタルジーを感じさせる雰囲気が似ていた。

そう言えば、東日本大地震の傷痕もだんだんと癒えてきて、忘れ去られてきたという気がする。忘れないように色々な作品の中で取り上げられるけれど、もはやそれ自体が主題や作品のフックに使われることはそう多くなくなってきたのかもしれない。
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