k’s cinema ハシゴの1本目。田山花袋の『蒲団』を現代に翻案した、おっさんの純愛(?)の物語。これがなかなかの拾い物。
テレビドラマの脚本家を演じる 斉藤陽一郎 の佇まいと、彼の仕事場の風景が素晴らしい。この配役とロケーションがこの映画の勝利。若い二人を演じる、秋谷百音 と 兵動功海 も良い。門仲界隈が舞台の東京映画にもなっている。
言ってしまえば手垢のついた話なのだが、現代のおっさんの中年の危機を丁度良い塩梅のユーモアとペーソスで描いて成功していると思う。
脚本の 中野太 は『花腐し』 の共同脚本家の一人とのことで、さもありなんという感じ。ラストのオチも効いている。