フィルモワ

イカとクジラのフィルモワのレビュー・感想・評価

イカとクジラ(2005年製作の映画)
4.5
ノア・バームバックを初めて知った作品。久しぶりに鑑賞してみたら、やっぱり監督の作品の中でもすごく、らしさがぎゅっと詰まっていて、抜群に好きだった。

作家である両親の離婚と、その影響を被る思春期のふたり息子の物語。

「すごいよ、難解でね」
「あれは二流だ」
「大衆はバカだからな」
「一応従って喜ばせてやれ」

などなど、カン違い発言が飛び交う"知的"一家に、もう苦笑が止まりません。そのくせ、喧嘩と なるとFワードバンバン言っちゃって、しまいには「むずかしくなるな」だし…

冒頭、家族のテニス戦("Mom and me versus you and Dad.")で火蓋が切られると、そこからはとにかく悲惨でおかしい抗争80分。だけど自然史博物館でのラストシーンには、すべてがすっと氷解するような快さがあります。

真正面から対決するのじゃなく、すこし離れて受容した時に、現実はstill scary, but less scaryになるんだ。


✔︎息子のデートに「ブルー・ベルベット」勧めるなや😂ローラ・ダーン♡
✔︎バート・ヤンシュの「コーティング・ブルース」
✔︎「ママと娼婦」のポスター😂
✔︎「デゴラス…」はやられた!