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美しき仕事 4Kレストア版のあのレビュー・感想・評価

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)
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訓練、洗濯、アイロンがけ。アフリカ、ジブチに駐留する外国人部隊の兵士たちの身振りは、もはや目的や意味の見えない遠いところで反復されているように見える。規律のための規律、訓練のための訓練、身振りのための身振りとなった無意味さは美しい、けれど同時に、それ即ちそれ、といった身振りの反復のなかでガルー曹長(ドニ・ラヴァン)が自分の物語を語ろうとすると、その物語の純粋さが故に、ありえたかもしれない可能性みたいなものが亡霊のように彼を襲い、それが狭量さや嫉妬を生むのだろうか。その物語を終わらせるためには銃を手に取る他ないのだろうか。けれど、クレール・ドゥニはラストにドニ・ラヴァンのあてのないダンスを置いて、収束のない無為さに物語を送り返す。

こういう規律のなかの反復のなかの身振りの無為な美しさみたいなテーマはかなり僕は好きです
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