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家出レスラーのTakのレビュー・感想・評価

家出レスラー(2024年製作の映画)
2.9
先ず大前提として演者さんは役者、プロレスラー共に良かったです。特に主演の平井杏奈さんは良かったです。

ちょっと追記(2024/06/02 )

ていうのを先ず記しておいて、これが【映画】である以上作品としては残念ながら本年度のワーストレベルでした、演者さんが頑張ってるだけにもったいないですね。

別に登場人物の名前がファイプロみたいに変わってるとか試合の素材映像とかが使えないとかそんなのはまぁいいんです、ゴリゴリ大人の都合なんで、まぁそれはそれでどうかなとは思うんですけど。
例えば冒頭時間経過を記すテロップが出るんですがそこで『マユが引きこもってから2年』とか出るんですけどこれがもう本当ーに下手です、そこを映像で表現するのが映画なんです、例えばカレンダーを写すとか、『もう2年も経つのね』ってセリフを入れても良いです。もうこの時点でレベルが低いなぁってなりました、こういう細かい気づかいが出来てないですね、協賛でローソンが入ってるのにローソンが特に映らないどころかファミリーマートは画角に入ってるとか細かいですけどね、細かいんだけどそんなに大人の都合でやってんだからそういうとこにはこだわって欲しいですね。最初にトラックに轢かれるのもあれでしょ?ラストのシークエンスでよけれるようになるみたいな成長を描きたいためのフリですよね?こういうのとかキャスティングにプロレス好き芸人とかキャスティングするとかそういうのがファンサービスとか小洒落てるとか思ってるんでしょ?
自社制作の映画だから参加の新日本プロレスからキャスティングしたり名前だけでも出したりHGに内藤さんポーズとかさせたり、そういう小ネタも入れてるよみたいなのはうん、あんまり映画観る側の感覚で言うたら嫌いですやり方も下手やし。
ストーリーに関しては全体的にはしょり過ぎです、これはゴールを何処に置くかが定まってないのに作ってるからです、今作の内容なら『家出レスラー』じゃなくても全然いいです、なんなら岩谷麻優の話しじゃなくてもいいです。岩谷麻優のサクセスストーリーのはずなのに前半はトーコ(世IV虎)との話しだけど中盤はポンコツから色んな事が重なって団体の存続のために自身が奮い立つみたいな話後半は周りが外に出ていく中で団体に残って立て直すみたいな話ですが合間合間にもエピソード入れすぎで全部の話が中途半端過ぎです観てて『え?ここ掘った方が映画として芯が通るのに』が全編に渡って繰り広げられるのでせっかく演者さんが頑張ってるのにこれでは薄い緩い間違いないって感じでした。最後の戦いもねぇアレはアレでドラマがあるんだけどこの映画の流れだとトーコとの再開からのシングルがあったんでねぇ、そっちで良かったしそっちの方が良かったです。嫌ですね大人の事情に振り回される作品って。
後ですねこの内容ってか創りだと岩谷麻優本人が出てきてコメントしてる内容とあんまりリンクしないんですよね、ていうかそもそもあの出し方も上手じゃないなぁと思いました、アレはスタッフロール流しながらで良いです。かように全編にわたって個人的な感想はとにかく下手上手くない、繰り返しますが演者さんが良いだけに特に可哀想でした、特に主演の平井杏奈さんは岩谷麻優より岩谷麻優でした。

個人的なこと言えば映画観てからスターダム公式のYouTubeとか観るようになってしまったので映画化の意味はあったなと思いますし、ネット評判みると泣いたとか良かったみたいなのもよく見かけるので、良かったんじゃないでしょうか。とにかく映画としての出来が悪い。

まぁ公開のタイミングも悪いものになってしまったのは気の毒ですが女子プロレス好きにはオススメです。
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