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陽菜のせかいのxavierのレビュー・感想・評価

陽菜のせかい(2021年製作の映画)
3.7
私の世界に、わたしはいなかった…
陽菜には知的障害のある2歳上の兄がいるいわゆる「きょうだい児」。兄の面倒は母が見ているものの、陽菜も兄の心理的なケアを担う「ヤングケアラー」でもあった。
高校では誰にも兄の事を言っていなかったが、いよいよ進路選択の時になるが、家族のために消極的な選択しか出来ず…
ストーリーはこんな感じ。
17分のショートムービーで、ヤングケアラー啓発作品。
普通、高3ともなれば進路に悩むもの。進学するとか就職するとかね。でも陽菜にとっての選択は一つ。兄のケアの為に家から近くの大学に行く事しか選べないから…
でもそんな事を陽菜の両親は気にもしてない感じ…って言うか関心がない感じ。
陽菜も同じ子供なのにねぇ…
だから楽しそうに将来の事を語る友達の姿は羨ましいだろうね。
父親は兄にも陽菜にも関心がないから、進路の事を相談出来るのは母親だけなんだけど、兄の世話が忙しく、そんな暇もない。
可哀想だよね、陽菜にとっては大事なことなのに…
障害を持つ兄弟がいるのって大変なのは解るけど…
この作品を観て思ったんだけど、障害を持つ人をケアするのは当然だけど、その人の周りの人にもケアは必要かもね。
この作品の陽菜の様に、誰にも心のうちにある心配事なんかを話せないでいる人って多いだろうしね…
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