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劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACEのsithmaroのレビュー・感想・評価

3.2
テレビシリーズ本編の最終回を観る前と後で評価が変わってくる作品だと思う。

全てのアンデッドが封印された4年後の物語。
つまりテレビシリーズとは違う結末を迎えた時間軸での未来の物語という、やや複雑な構成。
公開当時はまだテレビシリーズ本編が終了していなかったので、その時に観ていればもう少し評価は上になったかもしれない。
そもそも論として、テレビシリーズの最終回があんなことになるなんて誰も予測できなかった。
この作品が悪いのではない。
テレビシリーズのラストがあまりに良すぎただけ。

そんな神エンドとは違う結末からの今作品はやはりどうしても「これじゃないんだよな」という気持ちがつきまとってしまう。
特に「拗らせてしまったダディヤナザン」だったりフロートを使うレンゲルなどネタにされ安い部分が目立ってしまうのは、演出や脚本が悪いのではないと解っていながら変な笑いが込み上げてしまう。

くどいようだがライダー映画として、子供向け映画として作品の出来は決して悪くはない。
ミステリー要素に蛇足感はあるが、充分面白いと思える範疇だろう。
ただ『仮面ライダー剣』という作品に対する愛が強いと微妙に感じてしまう部分もあるとしか言い様がない。
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