2020/10/01
監督 ピーター・ウィアー
ハリソン・フォード
リヴァー・フェニックス
ヘレン・ミレン
【国を愛し国を捨てた男】
天才的発明家でありながら、文明を捨て中米のジャングルに移住した主人公(H・フォード)とその家族達が、やがて経験していく過酷な旅路を描くドラマ。
P・ウィラー×H・フォードでもう一本。
天才でありながら変人、強すぎる信念はやがてただの頑固さと傲慢さに変わり、家族を危機に陥れていく主人公。
インディやハン・ソロ等、どちらかというとヒーロー的役柄がお決まりだった当時のH・フォードが、家庭を顧みない理想家の父親を熱演、
そんな父を敬愛しながらも次々と起きる負の連鎖に次第に憎しみを募らせていく息子役R・フェニックスも秀逸。
さらに驚いたのは妻役がH・ミレンだったこと。
文明と宗教を毛嫌いしながらも、未開のジャングル奥地で神になろうとした男、見方によっては冒険譚ともとれ、はたまた破滅の物語ともとれる社会派的作品。
ラストの展開に、一抹の虚しさと言い知れぬ安堵を感じてしまった一本です。
鑑賞日1987年頃 VHSにて