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ロスト・アイズのGASSのレビュー・感想・評価

ロスト・アイズ(2010年製作の映画)
3.5
製作ギレルモ・デル・トロ、脚本オリオル・パウロという豪華な布陣。
姉の自殺した真相を探る妹が遭遇する恐怖を描いたミステリー。

盲目のサラが首を吊って自殺した。
姉と同じ病にかかっており盲目になる運命の妹フリアは、姉の死に不審なものを感じ、死んだ本当の理由を夫と共に探り始める。
そして姉に恋人がいたことが分かり、その男の足取りを探るが、突然夫が行方不明となり首吊り死体となって発見された.....

先日鑑賞した「インビジブル・ゲスト」、「ロスト・ボディ」がすごく面白かったので、同じオリオル・パウロの脚本ということで鑑賞。
2作品と同様に先の見えないストーリー展開には光るものを感じましたが、天と地がひっくり返るような衝撃は無く、所々でかなり無理のある展開を見せたため、2作品よりは評価が低めとなりました。

主役を演じたのは「ロスト・ボディ」で謎の女性を演じたベレン・ルエダ。
今作では目が見えなくなる恐怖と闘いながら、真実を追い求める難しい役を見事に演じていました。
盲目の演技って本当に難しいと思うんですよね。
目を瞑っていればまだしも、開けた状態で見えないふりをするってのは相当訓練が必要だと思われます。
眼球の動きまで演技していたのは流石でした。

通常、ミステリーというのは後半になるに従って面白くなっていくものだと思いますが、この作品では終盤に向かう前、まだ真実が明らかになる前の謎多き時間帯が1番面白かった。
逆に考えるとオチの力不足とも言えると思いますね。
「インビジブル・ゲスト」や「ロスト・ボディ」のような衝撃の結末の傑作には中々お目にかかれないということでしょう。
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