スギノイチ

恐山の女のスギノイチのレビュー・感想・評価

恐山の女(1965年製作の映画)
3.0
恐山はあまり関係なく、「廓モノ」の趣が強い。
東北の土着神“おしら様”の祟りに触れた売春婦・吉村実子の身に起こる悲劇が描かれる。

“おしら様”というと、『千と千尋の神隠し』に出てくるあの大根みたいな神様だ。
しかし、本作ではあのユルい外見からは想像も出来ぬ苛烈な祟りを発揮している。
通常の廓モノより5割増し。ありえないほどに悲劇しか起こらない。

川崎敬三の「祟りを反証するために一緒にいる」設定とか、ラブシーンでさえオドロオドロしい音楽が流れたりとか、もう不幸のための御膳立てとしか言えない無理矢理な展開が多く、祟りというか単に吉村実子がサゲマンなだけのような気がしてくる。
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