スギノイチさんの映画レビュー・感想・評価

スギノイチ

スギノイチ

竜神と朱蓮華/連続ONANIE 乱れっぱなし(1994年製作の映画)

3.8

面白いわけではないが、魔力のある映画というのはこういうのを言うんだろう。

舞台は雪深い長野の温泉街・湯田中。
土着的な自然と露悪的な生々しさを混ぜてしまうところは今村昌平っぽいが、巫女のようなストリ
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チーム★アメリカ/ワールドポリス(2004年製作の映画)

3.1

全方位攻撃型コメディは作り手の芯が見えなくてあまり好きじゃないのだが、力づくで笑わされた。
吹き替えのほうが面白いかも。

終盤にかけて、実在の俳優たちへの怒涛の名誉毀損。
スーザン・サランドン人形の
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ローズ家の戦争(1989年製作の映画)

3.0

キャスリーン・ターナーは『シリアル・ママ』の前哨戦という感じ。
中々にシビアな結末。

マイケル・ダグラスは主演級スターの癖に、神経質で嫌な不遜男をうまく演じるよなあ。

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.7

おもしろ怖い風呂場での浮気問い詰めシーンから、松たか子は結婚詐欺をやらせることで阿部サダヲに刑罰を科しているように見える
女の弱い部分に本気で共鳴する阿部サダヲの特性にこそ、松たか子は惹かれたし危険視
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

弟(オダギリジョー)がモテて兄(香川照之)がモテない理由が、ルックスの差以上に言動の節々に滲んでくる。
そのまま親世代である蟹江敬三と伊武雅刀の関係に鏡面化されているのも上手い。
キム兄って結構良いな
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.1

コン・ユのイノッチ的な風貌がポイントなんだろう。
いかにもな関白夫ではないが、こうして客観視されると悪い部分がどんどん見えてくる。

青春残酷物語(1960年製作の映画)

3.0

恐る恐る美人局を辞めようと打診するも、川津祐介の顔色を見て撤回する桑野みゆきの依存心が哀れ。
50年代の良心的メロドラマで活躍した久我美子が、ここでは「若さ」を妬む姉として登場するのは凝ったキャスティ
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絞死刑(1968年製作の映画)

3.4

大島組ヴィラン大集合。
渡辺文雄が楽しそうで何より。
記述さえ躊躇われる不謹慎ギャグが満載。
「処した!もう死刑に処した!」

近親相姦は余計。

無理心中日本の夏(1967年製作の映画)

2.6

おもんない時の大島渚。
若松孝二の真似事のような気さえする。

この時期の田村正和はアプレゲール青年的な役割が多く、この時期の日本映画としてはあまり類似が無い芸風ではあるが、数年後に岡田裕介が引き継い
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黒い賭博師 悪魔の左手(1966年製作の映画)

3.8

もはやギャンブラー映画の域を超えたスケールに突入し、「ギャンブル」と「水爆」が同じ文中に平然と頻出する。
大使館はギャングの巣窟と化し、ナンバリングされた刺客たちが小林旭を襲う。
『アカギ』の市川みた
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黒い賭博師 ダイスで殺せ(1965年製作の映画)

3.0

相変わらず危険スタントをナチュラルにこなす小林旭。
両手で電線を掴んだままスライドしてビル間を飛び移る。
もっと凄そうに映してあげてほしい。

全体的にわちゃわちゃしているが、見どころは多い。
『ルパ
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さすらいの賭博師(ギャンブラー)(1964年製作の映画)

3.4

実は『黒の賭博師』のシリーズ第1作なのだが、全くテイストが違う。
硬派なハードボイルドで、後年の様なおふざけは無い。
(といっても日活映画なので、小林旭が意味もなくズンドコ節を歌うなどする)
着流しヤ
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

2.6

伊坂幸太郎って苦手だなあ。
それに、「問いと答え合わせ」ばかりの映画って興味無いんだよな。
00年代の大学の雰囲気とこの頃の仙台は懐かしかったけど。

松田龍平はいいね。

アフタースクール(2008年製作の映画)

3.0

「破綻無きどんでん返し=良い脚本」みたいな流行が00年代以降目立つが、悪意あるオチではないのでその中ではマシな方かな。
面白いけど二度は観ない。
答え合わせのためだけに映画を観るのは嫌いなので。

やさしくキスをして(2004年製作の映画)

3.5

主人公カップルはいつも喧嘩ばかりで、そんなに辛いなら別れろよとも思うが、妙に結び付きが強く別れない。
正直、それほどまで深く愛し合っているようにも見えないのに、別れないのはなんでだろうと考える。
障害
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麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

3.1

レジスタンスのはずが、いつの間にかイギリス軍そっちのけで身内同士の殺し合いに転化して行く悲劇は『影の軍隊』を思い出す。
匿い続けた同胞に銃を突きつけられる婦人たちの顔が悲痛。

別れのこだま(1976年製作の映画)

3.0

ジョディ・フォスターは同年に『タクシードライバー』『白い家の少女』『ダウンタウン物語』に出演している。
子役時代の最盛期だろう。
名作というほどでもない小品だけど、雰囲気が良い。

難病モノだが、あま
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光る眼(1995年製作の映画)

3.0

オリジナルにも『続』にも劣るが、評判ほど悪くないと思った。
スラッシャー映画ばりに悪趣味な描写が多く、冒頭で焦げてたおっさんが一番グロい。
宇宙人の醜悪なグレイ形態も躊躇なく出してしまう。
こういうあ
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続・光る眼/宇宙空間の恐怖(1963年製作の映画)

3.1

重火器や怪音兵器など登場し、ホラーよりSFの色が強くなった。

色々派手になっているし多人種の子どもたちを使ったアプローチは意欲的だが、今回の子役たちはどれだけ悪事をしても皆いい子そうで怖くない。

未知空間の恐怖/光る眼(1960年製作の映画)

3.6

50年代の牧歌的SFホラーを脱し、新たな時代に入ったことを感じさせる。
子供たちの光る眼の中に、小さく黒い瞳があるのが良い。
心が通じない不気味さに加え、いかにも”捕食者側”という感じがある。

リー
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爆走の報酬(1971年製作の映画)

3.1

ヒッピーvs暴走族。
ロジャー・コーマンによる一連のバイカー映画を見る限りは、ヒッピーも暴走族も似たような享楽集団のイメージだったが、この映画では明確に敵対関係にある。

敵となる暴走族はかなり凶悪で
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恋人よ帰れ!わが胸に(1966年製作の映画)

3.0

ウォルター・マッソーはほぼ悪人。
いつもの軽妙さがなく、哀れなジャック・レモンを延々見せられる時間が多すぎて長く感じる。

このコンビなら『おかしな二人』の方が良いな。

性談・牡丹燈籠(1972年製作の映画)

3.0

小川節子は和風の顔立ちなので和装が似合うな。
話はごくごく普通の「牡丹燈籠」だけど、実際に性交のシーンが描かれると生々しい。
怪談とポルノは意外と相性良いのかも。

ベイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.6

映画でも漫画でも”殺し屋女子高生”って大嫌いな題材なんだけど、それでもアクションには目を見張った。
仁科貴が川谷拓三そっくりのやられ方をしていて和んだ。

出演すらしてないのにツッコミをオワコン扱いさ
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マラソン マン(1976年製作の映画)

3.2

久々に観たが、ダスティン・ホフマンが話に参入するまでかなり時間かかるんだな。
この時期は”ナチ残党モノ”が流行ったが、この映画のローレンス・オリヴィエの悪役造形はその中でも出色。

ネットワーク(1976年製作の映画)

3.0

こういう風刺劇は30分ぐらいのTVドラマのサイズが良い。
主テーマは途中で飽きてしまったが、むしろ不倫模様の方に興味が出てきた。
「私に情熱は感じなくても、尊重はしてよ!」

1984(1984年製作の映画)

3.1

SF的ガジェットに乏しくスカした芸術映画の装いで、前半こそ退屈でどうしようかと思ったが、拷問に掛けられてから一気に恐ろしくなる。
特にネズミの拷問はドラえもんじゃなくても絶対嫌。
『小林多喜二』に匹敵
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華氏451(1966年製作の映画)

3.2

あの”図書人間”たちはディストピアに相対する知性のユートピアではあるのだろうけど、「入れ物」に徹して実人生を放棄した集団に見えて、それはそれで不気味だった。

スパイダー・ベイビー(1968年製作の映画)

3.3

殺人一家の少女が、窓に挟まった黒人の郵便屋を切り刻み耳を落とす冒頭から強烈。
この連中、家族愛だけはやたら強いのも後継作品にそっくり。
直接的なゴアは殆どないので、家族たちの怪演だけが命。

一家の中
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幌馬車は行く(1960年製作の映画)

3.0

赤木圭一郎主演の日活ウエスタン。
移動養蜂家が乗る駅馬車に赤木圭一郎が拾われ悪党と対決する、という超シンプルな筋書き。
養蜂家の芦田伸介は大物っぽく泰然自若としているが、実は大して役に立たない。
水浴
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海の勝負師(1961年製作の映画)

3.2

映画開始2分で激しい悪態をつく中原早苗。
ほぼ全ての台詞が怒鳴り声である。
そこから『憎いあンちくしょう』の疾走感に似たOPと『硝子のジョニー』のような漁村の撮影。
量産型プログラムピクチャーに見えて
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にんじん(1932年製作の映画)

3.8

あの母親の悪辣さは何事か。
攻撃性と被害者意識の塊で、言動を見ているだけで体力が減る。
上2人の兄妹を贔屓する割に、そいつらからも全然好かれてないし何なんだ。

少年”にんじん”が他人同然だった父親と
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夜と霧(1955年製作の映画)

3.6

アウシュビッツを扱った名作は数多いし、この映画で紹介される話も書籍やドキュメンタリー等で見知った「情報」が多いが、それでも本物には敵わないのかなという気がする。
死体を重機で処理するシーンで流れる事も
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詩人の血(1930年製作の映画)

2.6

130分ぐらいに感じた。
シーン単体ならかなり面白い画が多いけど、ただ羅列されると厳しい。

この時代に作っておいたのは良かったかも。
下手に50年代の映像でコレやられると寒くなりそう。

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