Ken

グッドモーニング、ベトナムのKenのレビュー・感想・評価

3.8
2022年51本目。
どういう心境になればいいのかわからなくなる作品。悲しいというか切ないというか……
難しい。


ベトナム戦争直前にベトナム駐在の米軍向けラジオDJにぶっ飛んだロビンウィリアムズが配属されるお話。

初っ端のオンエアからもうロビンウィリアムズ無双。声の多彩さがものすごい。ほんとコメディアン。その展開から流れる陽気なロック。良い。


そんな冒頭から始まるが、テロが起き、戦争に発展していく。露骨な戦争描写は他の映画と比べるととても少ない。しかし戦争の冷酷さや、悲惨さなどはしっかり伝わってくる。
そんな中で生活しているベトナム人たちと関わり、様々なものが見えてくる。

ベトナム人たちと一緒に野球やって笑い合っているような交流シーンもあれば、米軍に家族を殺されたからとテロが起きる。
普通だったらこれだけ楽しく過ごせということを目の当たりにさせてくれて暖かい気持ちになりかける一方、なぜ殺し合うほどの憎しみや辛さを生み出してしまうのだろう。
だからどういう感情になればいいのかわからない。切ないなのかな。

戦争についてとても考えさせられる良作だと思った。
なにかを押し付けてくるような作品ではなく、良い面も悪い面も見せて、こちらに判断を委ねてくる作品。




ロビンウィリアムズが素晴らしかったことは言うまでもない。ぶち飛んだテンションはさすがジーニー。それだけでなく憂のある目つきもね。
フォレストウィテカーが若い。



ちょっと悪口。
映画として見ると、テンポの悪さは気になった。ロビンウィリアムズいつまで喋らすねん。
あとは展開ももっと良くできたと思っちゃった。ダレる。あらすじだけ見るととても良いんだけど、遅い。もったいない。
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