やんま

スリ(掏摸)のやんまのレビュー・感想・評価

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)
3.8
気になってたロベール・ブレッソン監督作品。スリ(掏摸)にのめり込んでいく青年の"行為"を淡々と描く。

マジシャンさながらの繊細な手つき、流れるような一連の動作から得られる映像的快楽と満点のスリル!それバレるんじゃないか、となるシーンもちらほらあったけど実際はこんなものなのか。

実家の隣人ジャンヌとのメロドラマも並行して展開されるが、感情を抱く余地がないほど感情から音楽、誇張的な表現まであらゆるものが排除され洗練された、不思議な映画だった。主人公の独白も無機質で、余計な刺激なしで画面に集中できた。巧みなマッチカットにも注目。
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