気になってたロベール・ブレッソン監督作品。スリ(掏摸)にのめり込んでいく青年の"行為"を淡々と描く。
マジシャンさながらの繊細な手つき、流れるような一連の動作から得られる映像的快楽と満点のスリル!それバレるんじゃないか、となるシーンもちらほらあったけど実際はこんなものなのか。
実家の隣人ジャンヌとのメロドラマも並行して展開されるが、感情を抱く余地がないほど感情から音楽、誇張的な表現まであらゆるものが排除され洗練された、不思議な映画だった。主人公の独白も無機質で、余計な刺激なしで画面に集中できた。巧みなマッチカットにも注目。