【鑑賞前の事前予備知識】 元々ネトフリ配信作だが、タカラトミーにより玩具ローカライズ販売されることもあって地上波テレ東の土朝枠で放映中の『ギャビーのドールハウス』。キッズ(未就学児童)向けの実写&CGアニメTVシリーズで、登場する架空のキャラクターはすべて「猫」をモチーフにしており、猫ちゃん好きの親子で一緒に楽しめる内容となっている。映画化の告知トレーラーを初めて観たときは近年横行するAIによるフェイク動画かと思ったが本当だった。映画化するほど本国での市場人気が確立しているのだろう。制作は、これまで数多くのCGアニメ作品を作り続けてきたドリームワークス・アニメーションで、本作が同社初の実写オリジナル映画(※実写リメイク作除く)となる。主演ギャビー役の女優ライラ・ロックハート・クラナーちゃんさんはドミニカ系とロシア系のハーフだが、8歳ぐらいの子役のころに黒人一家の米シットコム『ブラキッシュ(Black-ish)』で”子供の頃のレインボウ”(主役ドレの妻)役でデビュー。日本では未公開・未配信のホラー映画『The Secret of Sinchanee』で2021年に映画デビューも果たしており、現在17歳で期待の若手女優である。劇場版の内容は、猫好き少女ギャビーはドールハウスと猫ちゃんの仲間たちを連れてジジおばあちゃんとともに”キャットフランシスコ”へドライブしている道中、ロンバードストリート的な坂道でドールハウスが滑り落ち、こともあろうに店の前で止まったドールハウスを、猫好きな金持ち女性ヴェラが一目惚れして大金で買い取られてしまうという事態に。ギャビーは親友のパンディ(パンダ猫のぬいぐるみ)とともに小さくなってドールハウスと猫ちゃん仲間たちを取り戻すためヴェラの家へ潜入する…といった冒険ファンタジーモノ。ジジおばあちゃん役にマイアミ・サウンド・マシーンの元ヴォーカル・歌手・女優のグロリア・エステファン、ヴェラ役に女性版『ゴーストバスターズ』の主役エリン・ギルバート役や『ワンダーウーマン1984』のチーター役などを演じてきたSNLコメディアン女優・声優のクリステン・ウィグが担当。北米で公開2週目にして制作費3200万ドルを超える興行収入5200万ドルを突破し、好調な出足を記録している。土曜の朝は英語音声に切り替えて本TVシリーズを観ている私も、字幕版が上映されたら劇場へ観に行きたい。