u

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のuのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
5.0
2017年4月25日に一度鑑賞していたが改めて。
「世界観に痺れた」とか「香港がー。」とか何やらレビューを書いていた笑。
当時はハリウッド版の放映の流れで見た。ひたすら世界観に圧倒されたのは事実だけど、本作の本質はそこにない。シリーズ含めて、名言が爆散しまくる中で二つだけ言及しておく。一つは少佐が発する「自分の脳を見た人間なんていやしないわ。所詮は周囲の状況で私らしきものがあると判断しているだけ。」。もう一つは人形遣いによる「それを言うならあなたたちのDNAもまた、自己保存のためのプログラムに過ぎない。生命とは情報の流れの中に生まれた結節点のようなものだ。種としての生命は遺伝子という記憶システムを用い、人はただ記憶によって個人たり得る。たとえ記憶が幻の同義語であったとしても、人は記憶によって生きるものだ。コンピューターの普及が記憶の外部化を可能にした時、あなたたちはその意味をもっと真剣に考えるべきだった。」の二つ。本作は高度に発展した近未来情報化社会でうまれうる他者という仮説的存在に対峙することで人間とは何か哲学する一種思弁的な取り組み(であると少なくとも僕は考えている)であって、改めて、様々な技術が現実化し進化した今の時代にこの取り組みに参加することほど面白いことはないと思う。壮大な問いに対する自分の考えをここに書くことは、なかなかに恥ずかしいので避けるけれども、テレビシリーズ、ghost in the shell 、イノセンスの順で、何なら二周してもいいくらいだけど、鑑賞してたくさんの本を読んだ人と喋りまくりたいのでよろしく。
u

u