GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊の作品情報・感想・評価

「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」に投稿された感想・評価

原作読んでアニメシリーズ観てからもう1回観る!

このままじゃ、まじでよくわからん。
Re

Reの感想・評価

4.0
街の設定:
旧市街と新市街という、ありきたりな設定
だけど「都市部への集中」と「田舎の過疎化、さらには消滅」という問題を抱える僕たちからすると、先見性のあった設定に思える。
旧市街のネオン並ぶ感じとか、天高く積まれた鉄骨の足場なんかは良さ溢れててにやけちゃう。水路が張り巡らせているのも好き。地震とかあったんだろうか。

演出:
①水
まず挙げられるのは、草薙が海に潜るシーンで、「Dive」に「電脳空間へのダイブ」と合わせて、意味に二重性を持たせたシーン。水面を挟んで草薙が反射する演出は、2つの世界を行き来する草薙素子という存在を上手く表わしていると思う。

②コンピュータ、先端技術類
Windows95が普及する前に制作された作品だからグラフィックは流石に古さが目に付くけど、それ以外のデバイスの形やコードの繋がってる感じ、技術水準なんかはかなり捉えられてる。当時の日本でこういったSF作品は稀有だったのでは。ロボット系はロマンアニメなので。
光学迷彩は映像にするの難しい中で、戦闘シーンての演出は衝撃的。わずかに風景を歪ませて表現する場面と、全く映さない場面、あるいは影だけ映る場面などの使い分けが絶妙で見ていて本当に楽しい。迷彩が一瞬溶けてまた消えるシーンはめっちゃ興奮する。

③音楽
AIなんかのSFモノと古典的な演出を合わせるのはたまにあり、この作品もその一種。謡の和音と和楽器が鳴り響く中でサイボーグが戦うのは異様な雰囲気で虜になる。不気味な雰囲気は、人間の定義が不明瞭になっていく作品のテーマとマッチして、記憶にこびりつく。

僕たちは以前の僕たちに戻ることは決してできない。生命として常に変わり続けていく。今の僕たちと昔の僕たちが同じ僕たちである保証はどこにもない。


もしかしたら、僕の記憶は誰かにプログラミングされて作られた「偽」物かもしれないし、あるいは偽物の記憶に基づいて紡がれた、自分にとって心地よい「夢」かもしれない。

(ユートピア=ディストピア世界とは、緩やかな死である、というのはよくあるテーマ。その世界にいる人はまるで「夢」を見ているように過ごしている。これは現代の最適化社会の行き着く先であり、現代への風刺でもある)


人工知能や身体の機械化、あるいは身体を捨てるような世界の中で、哲学的ゾンビとの区別はもはや不可能であり、人間の定義ももはや意味をなさないのだろう。
Sakuma

Sakumaの感想・評価

4.4
5年ほど前にS.A.Cを全編観た振り。
セル画のアニメーションは平面的で粗いけど、時にどの表現方法よりもダイレクトに心を突いてくる。
ここまで電子化された世界だと逆に生身の人間らしさが希少になってくる。幾ら本物だと思い混んでいても実際にオリジナルではなく、誰かのコピーなのかもしれないというのは怖いな。
はせ

はせの感想・評価

4.5
朝っぱらから「今日何見るか」に悩みつつ、町山智浩の『まどマギ叛逆の物語』解説を視聴。その中で、『GHOST IN THE SHELL』との類似点が指摘されていた。まどかとほむらの関係は素子とバトーの関係に似ているらしい。「いやいや、どういうことなん???笑」って思いまして、かれこれ10年くらい気になっていた攻殻機動隊シリーズに初めて触れました(ホントは小学生くらいの時にわけわからず『イノセンス』観てたけどノーカウント)。S.A.C.を3話ほど視聴して世界観を掴んでから鑑賞。

映像、音楽、演出、背景、テーマ、全てが圧倒的で画面に釘付け。これが20年前の作品?全く色褪せていない。それにしてもセル画アニメの劇場版の映像の質感って妙に心地良い。『AKIRA』、『まごころを、君に』とか。両作も本作も、深く読み解きながら鑑賞するもよし。わけがわからずとも映像と音楽を楽しむもよし。最高峰のスタッフによるアクション作画は勿論、神秘的かつ不気味なテーマ曲『謡』が、退廃的な近未来世界観と絶妙にマッチしていて本当に素晴らしい。神々しさに感動して涙ぐんでしまう。どうでもいいけど古語では夜這い=結婚なんだ…なるほど。

人類は電脳化・義体化(肉体の機械化)という技術を手にしたが、大戦を経て社会は混乱。人間と機械の境界があやふやになった時代。主人公草薙素子はそんな社会の秩序を守る組織の構成員である。全身義体化という稀有な存在の素子は、自分が自分であるという確信が持てず、生きている実感がないことに悩んでいる。機械化した電脳はハックされれば思考が奪われ記憶も塗り替えられてしまうのだ。ゴースト(魂や自我、意識といった意味で使われる)が脳と肉体により宿るものだとしたら、いまの自分のゴーストは人工的なもの?あるいは初めから自分は存在しなかったのでは?と…。この作品はさらに一歩踏み込む。素子は自分がアクセスできるネットの情報のすべてが自分の一部であり、自分の意識や人格を生み出すものだと言う。だが、人が一生のうちに得られる情報量などたかが知れているので、それは自分を自分という「限界」に制約し続ける檻だと感じているのだ。本編では素子がその制約を取っ払って悩みも吹き飛ばす過程をメチャ複雑に面白く描いている。解説とか読んで僕が理解できたのはこの程度です。

「自分とは何か」。今やりたいことに集中して忙しい日々を送っていたらまあ考えることのない命題だ。他者と区別するための顔が自分?抜け落ちた髪や切った爪、死んでいった細胞は自分だといえるのか?肉体こそが自分とはいえないだろう。では脳の電気信号が自分の正体なのだろうか?生まれてから今までの記憶が自分?そうでないなら物質世界に自分は存在しないのか?考え出すとキリがない。キリがないけど、呼吸し代謝する生身の肉体を持つ我々は、確かに自分がここにあるという確信を持てる。それがない素子には、切実な問題なのだ。

僕らが常に抱える問題は、老いや死といった肉体的な悩みがほとんど全て。にも関わらず、肉体的な悩みから解放された人間はどんな問題に直面するのかを想像して作品にまとめ上げてこの完成度。数十年数百年後の人々も、20世紀にこんな作品があったのかとびっくりすることだろうと思う。

ジャンルとしてのSFは、人類の技術の発展に伴いブチ当たる問題を想像して我々の未来を先行して描いているのだと思う。各学問にとっての数学みたいな存在だ。士郎正宗はダイヤルアップ接続の時代に原作漫画を描いたそうだ。その先見性には脱帽する。スマホの普及により誰もが気軽にネットへ接続でき、実用化間近のAI研究が盛んな現在こそ、観るべき作品だと思う。信じられないくらい濃密な1時間22分だった。

声優陣の演技も極上。宮本充、山路和弘、千葉繁、松山鷹志の使い方が最高に豪華。美しい女性義体から家弓家正ボイスってのがこれまた神々しくてたまらない。2.0では榊原良子だそうなので、是非とも観たい!世界観にどっぷりハマってしまったのでアニメシリーズを楽しんでいこう。
あんなゴツい癖に紳士で乙女なバトーは確かにほむらちゃんでした笑
面白かった。
相変わらず話してる事難しいけど、これが95年の映画……
こういうのを最先端って言うんだわ。
mal

malの感想・評価

3.0
SFの殻をかぶって哲学しているぅ!

普遍的な話題でエンターテイメントしているのでカルト的な人気を保っているのもわかります!


むかーし倫理の授業で教わった事を復習したくなりました。

自分の記憶や存在をも客体化し、保存可能な状況ではどこからどこまでが人間なのか、自分の記憶は本当に自身が体験したものなのか、そもそも生物とは何かとかを考えさせられました。

劇中で語られてたゴーストっていうのはクオリアとかそういうあれかな??

デカルトの二元論や哲学的ゾンビとかソッチ方面に明るい人だともっと楽しめる作品なんでしょう!

確かにどこからどこまでが自分なのか、考えたりすることは無きにしもあらずで、例えば、切り離された爪はもう自分ではないのか、身体ではないのか、とか昔は気にしてたような…。


一番印象的だったのは、人形遣いによって作られた記憶を植え付けられた男の人がそのことを捜査員に突きつけられてる場合。

ひどく残酷!

「お前の人生嘘だから!」って言われたら私なら発狂しますわ!

こういう人に心のケアって大事なんだろうな…。


ガジェットが今でも全く色褪せない!スタイリッシュでかっこいい!

ただし、「パクリだ!」なんていう気はサラサラないですが、街中の雰囲気や舞台はブレードランナーチック。

今で言うEU(欧州連合)がECだったりするのもご愛嬌。

アクションはそれほど多くはなく、そういったシーンを期待するとちょっと退屈かも。

加えて、理屈っぽいことは間違いなく、やたら言語情報が多いので、眠くなったり、毛嫌いする人の気持ちも分かりました。
kime

kimeの感想・評価

4.5
くっそ面白い
神山版と比べると、気持ち悪く感じた。ただ映像全般のセンスのよさや、オチの持っていきかたが凄い好み
全く色褪せない。それどころか、むしろ公開から月日が経って科学が多少進歩したからこそ、そのすごさがより一層身に染みる。
趣味用

趣味用の感想・評価

5.0
人間の実存を問う。コンピューターと異なり、人が人たりうるのは生命の揺らぎ、多様性による画一性の無さなのだということ。
どちらかというとメッセージ性重視だったのかな。素子にはもっとドンパチして欲しかった。
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