GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊の作品情報・感想・評価

「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」に投稿された感想・評価

メテオ

メテオの感想・評価

4.0
押井守という天才。


アニメで世界観を掴んでたから、見るほうが良いかも。

独特の世界観に不気味な雰囲気。

アイデンティティとは何か。
考えさせられる。

ストーリーが難しいのではない。
世界観と表現が独特なだけ。

圧倒的だが、アニメ版の方が個人的には少し勝る。
95年作品、自分が好きなマトリックスに影響を与えた作品ということをふまえて高得点。設定は最高、でもストーリーは微妙で難解です
内容ちっとも理解してないけど面白かったなあ。
なぜか舞台が香港で背景美術が圧巻。
気味悪いテーマ曲も好き。
シリーズ初の映像化作品なのに原作未読の視聴者を全力で突き放していく怒濤の展開がすごい。セルとデジタルの配合が見事でヌルヌル動く。20世紀アニメの良いところが凝縮した作品。
hgt

hgtの感想・評価

4.5
攻殻機動隊初見すぎて終始話がわからなかったけどただただ作画に圧倒された1時間半、CGとセル画がいい感じに融合してたなあ
ソガ

ソガの感想・評価

4.0
中学生の頃に原作を読んでから視聴したので、少佐が全くの別人で「あれ?」となったのは良い思い出。

日本で一番枠外脚注が多いと思われる士郎正宗の原作漫画を日本で一番好みが分かれるアニメ映画を作る押井守が監督。

話は難解だが、解説などみれば成る程ねとなるのでそこまでハードルの高い話ではないと思います。
マトリックス観た後だと影響受けたんだなというのが分かって面白いと思います。

現代もAIが段々と発展していってるので、近いうちに本当に「人形遣い」が出てきそう。
都市と水とおっぱいと。

今となってはかなり古い作品だが今見ても全然色褪せないのに驚いた。少佐のデザインも最近の人には違和感あるかもしれないが、あれはあれでかわいくかっこいいので良い。
使われる言葉は難しいが、実際のところ話の筋は結構シンプル。そのバランス具合が良いから楽しく見られるんだろう。
光学迷彩のためにおっぱい放り出す少佐と、イチイチ上着をかけてあげるバトーさんの対比が良い。

原作の相違点としてブレードランナー的都市感があり、それも結構ねちっこく表現されている。ここだけ唯一違和感があったが、あのなんともいえない間が作品のリズムを作っているのかもしれない。
おはる

おはるの感想・評価

4.1
「光学迷彩…」
ネットは広大だわ、というお話。

数年ぶりに再鑑賞。神山監督によるSACシリーズが大好きだった学生時分のわたしは押井監督による本作はなんとも古臭くて辛気臭いなあなんて思っておりましたが、年を取って観てみると全く違った印象。
なによりも素晴らしいのは手書きだからこその精緻な背景とアニメーションのクオリティの高さでしょう。何でもかんでもCGの今ではそれらは逆にフレッシュさすら感じさせるほど。古臭いだなんて失礼やぞ!と当時の自分を怒鳴りつけたくなるレベルである。
そして、電脳化&義体化によりゴースト(魂のようなもの)の所在や機械と人の境界が曖昧になった世界においてはより重く響く、人間を人間たらしめているものとは何か?といった哲学的なテーマ。辛気臭いどころか攻殻の世界がより現実的になってきた今だからこそ考える価値があるテーマなのではないでしょうか。
アニメの方ばかり見てこちら見てなかったのだけど、素子とバトーの仲が大好きだから、素子がネットの世界に消えていったエンドは自分にショックすぎた…。
より高次元の存在になったんだろうけど、悲しすぎる…素子には生命体としての進化よりも愚かさを持ち合わせた人間らしく人間として残ってほしかったな
RenAlLotus

RenAlLotusの感想・評価

3.9
(※注:悪いとは言ってません、大好きな映画です。後半褒めます)

まず原作との比較からいくと、この映画には原作の面影はほとんど残ってない。

原作漫画1巻とストーリーが全然違う(「まとめた」とも言えるが)のもそうだし、キャラデザ(絵柄)も相当リファインされてる。

原作漫画を読んで衝撃を受けるのは、世界観や絵面がかなり現実に即した近未来であること。
技術や社会構造、あるいは建築物のデザインなんかも、89年初出でありながら2018年の現代に見ても「未来はこうなるかも」と思える。未来予測の精度がハンパじゃない。

それに対して、監督がやりたがったのかデザインを考えるコストが低かったのか知らないけど、この映画では王道サイバーパンクの絵面に落ち着いている。
初っ端、オープニングからめちゃめちゃレトロな電脳の表現が使われてるのもそれを物語ってて、80年代の想像力の範囲での未来ってかんじ?

元々原作漫画において、「義体」とか「ゴーストハック」は唯一のファンタジーという感じだった。「ゴースト」という概念を表現するために必要な設定かつ、ユニークなストーリーにするための舞台装置で、ある種仕方なく矛盾を承知で入れている要素。

その「ファンタジー」部分を残して他の全部をサイバーパンクというファンタジーに置き換えてるから、単に絵面の話じゃなく、受け手に求めるスタンスまで大きく違う(極端なことを言えば「近未来ものか、ファンタジーか」という違い)。

それに付随してだけど、原作漫画はなんとなく砂漠/戦場を思わせる乾いた、カラッと荒涼とした雰囲気なのに対して、この映画はサイバーパンク特有の雨/都市、ジメッとした汚水の雰囲気を感じさせる。

おまけに、情報量が全然違う。原作漫画で語られる色々な概念や哲学、原作者の思想に関した詳細な説明…そういった一切が削られている。
その部分に関しては、原作にあった異常なまでの深みがなくなってると言えて、あくまで原作と比較すると"浅い"ストーリーになってしまっている。


…と、ここまで色々言ったけど、おれはどっちが良いとも悪いとも思ってない。

おれが先に原作漫画を読んだから、あるいは映画をレビューするという形式をとる以上「映画版は」を主語にして「原作漫画とここが違う!」という言い方をしたけど、むしろおれは映画の方が楽しめたように感じている。

なんていうか、漫画版はところどころ「おれ今哲学書読んでるの?」ってくらい、言ってみれば"哲学的"な部分がある。映画終盤の元になってるシーンとかがそれなんだけど。

その辺りは文章ばっかりで本当に読むのに時間かかるし、頭使うし、しかもおれはある程度SF小説とか哲学とかに慣れてるつもりだったのに完全には理解できないという…

しっかり読もうとするとすごく興味深い部分ではあるし、そこが魅力でもあるんだけど、
いわゆる漫画の文法には全然収まってないし、まして映像化するようなものでは断じてない。ずっと喋ってるだけになっちゃう。

そうすると、そういう難しすぎる部分を排して映画にしてくれるというのはすごくありがたい。
哲学書みたいな部分がなくたって充分面白い設定とストーリーなんだから、そこだけまとめてくれたっていいわけだ。

そして、原作漫画にはあまりなかった「視覚的に独特な雰囲気」はサイバーパンクが担ってくれている。

草薙素子のキャラクターも、原作より親しみやすくなっていると思う。

そして、ここがもっとも重要なんだけど、先述の「哲学書みたいな部分」はエッセンスだけとはいえこの映画にも残っている。かなりわかりやすく要約されて、その上観客に想像力を要求するかたちではあるけど、原作でもっとも伝えたいことみたいなのの一端は感じることができる。


そこはそれでもう充分なのに、さらに原作にない魅力として、「映像の演出が最高すぎる」ってとこがある。もう、ほんとに、後の色んなものに影響を与えるのも頷ける。

サイバーパンクと言えば真っ先に出てくるのは「ブレードランナー」で、今作も街並みとか影響されてる部分は多いんだけど、まったくオリジナルの斬新な表現も今作にはたくさんある。

たとえば、いちばん印象的なBGMの「謡」という曲。女声の合唱だと思うんだけど、歌詞が古語というのがすごく独特な雰囲気を出しててすばらしい。

これはハリウッド版のGHOST IN THE SHELLにも使われてて、多分海外の人からしたら日本語の発音であれば歌詞がなんであってもエキゾチックな魅力を感じると思うんだけど、
古語で歌ってくれると、日本人の我々からしても「日本語のようなんだけど何を言っているのかはよくわからない」という状態になって、かなり幻想的な雰囲気を演出してくれる。

他にもたとえば、「機械の体(皮膚の一枚下は鉄やプラスチック)」であることのダイナミックな表現。詳しくは言わないけど実写映画で再現するには難しいレベルのコトをやっていて、これに関しては「ブレードランナー」なり「ターミネーター」なりがやりたくてもできなかったことなのは間違いない。

そして、これはもう文句なしに斬新だったんじゃないかと思うのは、「光学迷彩」を使った色々な演出。

たぶんハリウッド版を作った連中が最も真似したかったことなんだけど、有名なビルから飛び降りるアレやら、なんだろう…浅い川?水路?みたいなとこでの戦闘とか…
もうそのあたりは一見の価値あり、どころか、何度でも観たくなる映像。

メタルギアソリッドシリーズの「ステルス迷彩」もこれの影響をモロに受けてると思う。

それだけじゃなく単純に絵が綺麗とか細かいとか、声優が豪華とか、アニメとしての基礎的なクオリティも高いし…


最初に言った通り、原作漫画とは全く別物だから、「原作完全再現!」みたいなのを良しとする価値観だともう最悪って感じだと思うんだけど、

仮に原作を念頭に置いたとしても
・元がそもそも映像化しづらすぎる
・原作者も「原作気にすんな」と言ってる
・補って余りある独自の魅力がある
という理由でこの映画は十二分に素晴らしいものに仕上がっている。

まして、原作のことを忘れてひとつのアニメ映画として見た場合はもう…
文句なしの傑作!

いいから全員観ろ!
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