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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のフラットラインのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
4.5
もう百回以上観てるけどまだ観てる。押井守の作品は何回か観直さないと意味がわからないものもある(「天使の卵」は未だに自信を持ってわかったと言えない)ので、まだ観たくなってしまうのかな。

1995年の作品とは思えないクオリティ。あの伝説のオープニングは、何度観てもため息が出るぐらい美しい。川井憲次の「謡」が好きすぎて、集中したい時はいつもこの曲を聴いている。この曲を細胞レベルで感じられる事に、日本に生まれて良かったと思っている。

1990年代にSFを齧った人間なら、サイバーパンクの影響を受けなかったなんてことはない。僕は「ニューロマンサー」や「スギスマトリックス」を高校時代に読み、満を持してこの作品を迎えられたことですんなりこの世界観を受け入れられた。この作品が面白いと感じた人は是非、上記の作品を読んでもらいたい。特に「ニューロマンサーは」今となっては時代遅れのSFだが、黒丸尚氏の完璧な翻訳に今読んでもワクワクさせられる。脱線しましたが、この素養があるともっと楽しめると思います^_^;

素子の戦いは自己を確認するための戦い。本当に自分は自分の想像している自分なのか。これは有名な思考実験の「水槽の中の脳みそ」を想像させる。哲学的な命題を織り込んだストーリーは、知的好奇心をくすぐるものだった。これが僕たちを飽きさせない原動力の一つなんだと思う。

また観ちゃうんだろうな^_^;好きな作品だから。
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