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関東緋桜一家のICHIのレビュー・感想・評価

関東緋桜一家(1972年製作の映画)
3.2
藤純子引退記念作品で錚々たる役者が勢揃いし、脚本は笠原和夫で監督はマキノ雅弘、これで面白くない訳がない、のだけど、期待したほど面白くない。仇役の親分に捻りがないというか、途中で身投げしようとする親子を助けたところ仇役の親分に女郎屋に売り飛ばされた妻と子どもだったというのもとってつけた感があるし、菅原文太の存在は殆ど活かされてないし、話が大味でどこに収斂するかというとラストの藤純子の「皆さんお世話になりました」のセリフ。ラストの立ち回りでカメラが突然揺らぎ周囲のノイズ音になるところとかはちょっとゾクゾクしたけど、大物プロデューサーの岡田茂が金と人脈に物言わせて作った商業大作的任侠映画という感じで、過去の寄せ集め感があって物足りない。
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