めっちゃ自信ない監督役の小栗旬と
ザ昭和のオヤジ的な、木こり役の役所広司。
この2人の演技と絡みが、とても人間味あふれていて最高にシュールで面白い!
小栗旬は精神的にも弱くって、でもそれを
メンタル最強の役所広司によって変えられていく
人の心に土足で踏み込む、とはまたニュアンスが違うけれども
『落ち込んでいるヒマがあるならやってみろよ!ほら!動いてみろよ!なにやってんだよ!!』
と、相手のペースを乱しまくりなのに
そこには図太い「優しさ」という強さがあって
役所広司がそれを見事に演じきっている
「父と子の親子愛」を、常にチラチラさせながら、少しづつ距離を縮める2人と
撮り続けたゾンビ映画のクランクアップまでの過程で、バラバラだったものが1つに完成していく
ストーリーの中で色んなところに散らばっている
それぞれの細かいストーリーも
映画のクランクアップにあわせてピタリと1つにまとまる様子が
観ていて胸にグッときた。
主演2人ともに、共通しているところは
「不器用なのだが、伝わるもんは伝わる!」という点。
観終わったあとの、エンドロールでの余韻がとても心地良くて
エンドロールで、スーッと涙が零れました
面倒臭かったり、疲れたり、どうしよもないことも
人と人との出会いの繰り返しの中で、やっぱり人は
人に支えながらも面倒臭い「成長過程」という大切な時期を乗り越えて行ける。
田舎の風景、村人、温泉、ちゃぶ台、畳の部屋、将棋…
邦画だからこそ出来る表現、というものを存分に堪能できる映画でした。
素晴らしい!!!!!