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わが青春のマリアンヌのkinakoのレビュー・感想・評価

わが青春のマリアンヌ(1955年製作の映画)
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寄宿学校に転入してきた少年が湖畔の幽霊屋敷に住む女性に恋をする幻想的な作品。マザコンの少年が女性との恋愛を通じて母離れする話で、ドイツの小説が原作の為、仏映画なのに甘い幻想の香りがするが、年上の女が少年に恋の手解きをするのは仏っぽい。少年達が見た目の割には秘密基地などやっている事が幼すぎて白けるが、彼らが少年のままだという暗示なのだろう。天気がヴァンサンの心象風景を表し、性的な隠喩がちりばめられている。男だらけの所に女が一人住む事になる作品の元祖だろうか。「トーマの心臓」はこの作品の影響を受けてそう。
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