みつ

大統領の陰謀のみつのレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
3.3
先日観た「ペンタゴンペーパーズ」の
流れで鑑賞。2回目。

前回はウォーターゲート事件の
予備知識がなく、途中から国家中枢の
登場人物たちがなんだかごちゃごちゃ
となり消化不良。最後は権力に
立ち向かう二人の姿を見て
これもアメリカンニューシネマなんだ
なってことで自分なりにまとめてたわけですが‥。

今回は事件の全貌をわかった上で
観たにも関わらず、何か満足感が
沸き起こらない。違う意味で消化不良。

きっと最後にカタルシスを感じるような
展開がストーリーの中で表現されて
いないからなんでしょうね、と思い
ます。
実際、物語も主人公たちがいよいよ
窮地に陥るところで実質的なお話は
終わって、後は淡々とその後の
事実をニュース報道にて語る展開と
なってます。若い記者やポストの上層部
の報道に対しての苦労はいくつもの
エピソードの積み重ねによって十分
伝わってくるのですが、どうも感情移入
ができなかったですね。

むしろレッドフォードはそうした
あたりを狙っていたのかもしれませんが。

スピルバーグのように「わかりやすく」
とまでは言いませんが、もう少し
ドラマ性があれば楽しめたかも。

とはいえ
若きダスティホフマンとレッドフォードは
やはりいいですね。吹き替えと原語を
交互に見たのですが、当初違和感のあった
野沢那智と広川太一郎の声も最後は
ドンピシャでした。
特にベン役のジェイソンロバーズが
最高。「ペンタゴン‥」でのトムハンクス
が演じた役ですね。

起承転結の「承」の部分が長く
続く感じの映画です。
みつ

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