Jeffrey

パンプキンヘッドのJeffreyのレビュー・感想・評価

パンプキンヘッド(1988年製作の映画)
3.0
「パンプキンヘッド」

冒頭、1957年のとある田舎町で雑貨屋を営む男。若者たちのオートバイ事故、一人息子の死、深い悲しみと激しい憎悪、魔術、妖婆、伝説の悪魔、復活、虐殺、引き裂かれた死骸。今、化身との闘いに挑む人々の決死の殺戮が描かれる…本作は2008年に死去したスタン・ウィンストンが1988年に監督した米国ホラー映画で、その人気につきシリーズ化された本作をBDにて再鑑賞した。


さて、物語はど田舎で、若者のバイクに轢かれ死んだ息子に復讐するべく、山岳地帯にある古民家にいる魔力を持つ老婆に怪物を世に放たす働きをもたらす父と若者の壮大な戦いを周囲を巻き込んで展開していく、どこかしら悲しさがあるモンスター映画である。

本作は冒頭に赤みがかったランプの色彩で室内の描写から始まる。そこの家主の大黒柱の男性が猟銃を持って外へ出る。何か不穏な空気を感じたようだ。家の中でベッドに寝転ぶ息子と心配そうに窓から見つめる妻の姿、旦那は馬を納屋に入れ、扉を閉める。そして家の中へと戻ってきて、鍵を閉める。カットが変わり、山奥から何かに追われているような血相をかいた男が走って畑の方へ逃げてくる。そこで男の悲鳴、そして無残に痛め付けられて何とか先程の家族の家にたどり着く。

彼は家の中へ入れてくれと頼むが男は入れない。妻はなぜ入れてあげないのと夫に言うが、夫は頑固な姿勢のまま逃げてきた男を入れない。そして逃げてきた男は無残にパンプキンヘッドと言う怪物に殺される。そして年代は遥か未来へ。30年後の同じ田舎町。眼鏡をかけた金髪の少年と1人の男性。2人は親子である。

その田舎町にやってきた若者のバイクに衝突して、その子供は死んでしまう。父親は怒り悲しみあの30年前の怪物が次世代へと復活するのであった…と簡単に説明するとこんな感じで、無差別殺人をするんじゃなくて、復讐と言う動機を達成する物語である。どこかしら同情もしてしまう…。

なんせ、かなり悪ガキどもの態度が間に触る…。まぁ中にはきちんとした奴もいたが。やはりLA山岳地帯での撮影は雰囲気がある。登場キャラも小汚く、何処かしら得体の知らない連中感がいい。また主役のヘリクセンの熱演も素晴らしかった。エイリアンシリーズで有名な役者だ。

続々とシリーズ化された本作は1作目がいいな個人的には。この不滅のカルトムービーはどうやら詩人のエド・ジャスティンが孫ために書いた一編の詩がどうやら元ネタになっているらしい。
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