走れゎナンバー

TOKYO!の走れゎナンバーのレビュー・感想・評価

TOKYO!(2008年製作の映画)
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<1話>『インテリア・デザイン』監督:ミシェル・ゴンドリー
藤谷文子がイスになる。すずめの戸締まり感。

<2話>『MERDE メルド』監督:レオス・カラックス
『ゴジラ』のテーマ曲をバックに、マンホールから出てきて、サラリーマンの携帯電話、男性の松葉杖を奪ったり、花束や紙幣を食べるドニ・ラヴァン怖い。『ホーリー・モーターズ』のまんまだ。スプリットスクリーン3つで、全く同じ映像を流すのは何か意図があるのかな。黒バックに赤文字で「死刑!」はザコシのYouTubeぽくて笑った。「目が女性器みたい」とは?

<3話>『シェイキング東京』監督:ポン・ジュノ
金の受け渡しやドアノブに掛ける手にわざわざ超クローズアップする辺りにブレッソン、磨り硝子越しの女性が徐々に姿を消す辺りに黒沢清を強く意識したのと予想。役者への光の当て方が良い、というか照明が映像として記憶に残る。凄い。
『パラサイト 半地下の家族』でも発揮した、几帳面さを感じる室内の美術と空間の撮り方の巧みさ。ピザの箱やトイレというモチーフも監督らしい。やっぱり同じアジア人だからか、ゴンドリーやカラックスに比べて、日本への解像度は高い気がする。地震の中で香川照之と蒼井優が向かい合うラストのカットバックが印象的。『さがす』の片山慎三さんが助監督に付いたのこれだったのか。
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