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革命の夜、いつもの朝のRIOのレビュー・感想・評価

革命の夜、いつもの朝(1968年製作の映画)
3.5
カルチェ・ラタンの中心
五月二十九日午後

CRS青兜隊の出動
黒山の群衆
人々が犇めいている
ソルボンヌ正門近く

パリが「解放区」のようになる

運動を起こす過激派の高揚した
ド・ゴール体制打倒の発言や
割れんばかりの叫び声
拳を振り上げてまくしたてる

ヴェトナム戦争反対
ド・ゴール政権の権力主義への
反感が波及して市街の混乱と
熱気が伝わってくる

1968年5月革命 ドキュメンタリー
「GRANDS SOIRS ET PETITS MATINS
−革命の夜、いつもの朝」
写真家ウィリアム・クラインが
そのままを撮影したもので
社会変革を求める運動が
フランス全土に広がる臨場感
あまりこの類いの作品はないから
貴重だと思います

3月22日パリ大学ナンテール校の学生が
67年秋のフーシェ改革と呼ばれる
大学制度の改革を求めて
校舎の一部を占拠したことが発端

ソルボンヌに集った学生と警官隊の衝突
カルティエ・ラタンを学生が占拠
学生による活動が沸騰する

ルノー自動車工場や国営鉄道をはじめ
マスコミ 金融機関に至るまで拡大化
ゼネストの様相を呈した

運動を鎮静することができないまま
2週間はストが続く
フランスは完全に麻痺状態に

1960年代は資本主義を批判する
社会の変革へ

反ファシズムや民族解放
人種差別問題
中国文化大革命の影響 
反戦 平和の運動として拡大
世界同時革命を合言葉に
日本でも東大安田講堂や社会のあり方
反体制への声が上がる

極左的運動を恐れて国民の世論は
一時的に保守化
運動は下火になってしまう

5月革命
第五共和政を揺るがせ 
敗北に導き退陣させる
一つの契機となった
学生たちの運動を中心にして
起こった社会的問題提起

民主主義による自由

「下のものを上へ 上のものを下へ」



……
ダニエル・コーン=バンディ
オリヴィエ・ジェルマントマ
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