RIOさんの映画レビュー・感想・評価

RIO

RIO

疑惑の影(1942年製作の映画)

3.5

チャーリー叔父さんがチャーリーをじっと見張っている視線を強烈に感じた
あんなに盲目的に気付かないお姉さまが悲しい
意識が手に取るように分かるのはヒッチコックの技

「ヒッチコックの映画術」で習ったば
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ドーナツもり(2022年製作の映画)

3.5

家から通勤している途中の通り沿いに何だかんだといつもお店が変わる場所がある
そこにおにぎり🍙の店ができたら良いのにとかねがね思っています いつか叶うといいのにな

ちょうど良い場所に美味しいお店が開い
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地獄:二つの生(2006年製作の映画)

3.4


ふいに 目の前に天使が現れて
残された時間を告げられる
自分の階級と地獄か天国行きを教えてくる

part1 . 2に別れてます

今 生きてる場所は地獄より地獄なのか

天国に行くことはどうも決ま
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パラダイン夫人の恋(1947年製作の映画)

3.6

パラダイン家のマッデリーナ夫人は夫を毒殺した嫌疑で起訴された

アリダ・ヴァリは美形ですね なんという小悪魔
今 生きていたらジュリアン・ムーアのような小憎らしい演技をしてくれる気がする その感じに
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すべて売り物(1968年製作の映画)

4.1

画面上に不在であり続けるキャラクターに意識を集中させる手法の極めつけ

映画では急にいなくなった俳優をみんなで探すというストーリーだけど ついに本人は出てこない残された人々の視線や回想を通じて浮かび上
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ロトナ(1959年製作の映画)

3.8

人の気配がする 何の音だっ
何故 1人でお屋敷の部屋に入って来てしまうのか お茶目なロトナ

黙って我々の醜い行いを見ている存在がいる撮影方法にも気品を感じました

ワイダ監督が幼い頃から見てきたも
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ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~(2021年製作の映画)

3.6

ワンコが凍りっぱなしだったり
スノーマンのパロディが可笑しい⛄️

小動物も出てきて細かくできてるのは可愛いからホントに癒される
それで良いと思う
モコモコしてるだけじゃない
なんかとても良いなぁ☁️
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ワイルドサイド(1998年製作の映画)

3.8

26年も前からとばっちり男マッツ・ミケルセン
ちゃんと話を聞いてちゃんと話していればもう少しはマシになったかも 追い詰められて壊れゆく姿は辛い
後悔 儚さを体から沸き立たせてる

全てを失い過ぎて
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.9

ブラピが住むトレーラーハウスは屋外シアターの横にあって これは夢のようなシチュエーションです 食べてた激安マカロニに牛乳入れてないとか細かいとこまで気になる

衣装担当のアリアンヌ・フィリップスはブラ
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.8

細か過ぎる描写の積み重なり
ジェイクの発言のタイミングの悪さが絶妙に恐怖感を与えてきたのはジェシー・プレモンスの怪演

「考えることは行動よりも真実に近い」という言葉
自分が生きている存在を意味づける
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ナショナル・シアター・ライヴ 2015「フランケンシュタイン」(2011年製作の映画)

4.0

はじめの枝葉を通して浮かぶ手の指先シルエットは誕生する者の鼓動を感じる素晴らしいもの
半円を描いて斜めに競り上がってくるエリザベスの寝室とヴィクターの居る部屋のセットを逆光が写し出すシルエットがゴシッ
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あの年のクリスマス(2024年製作の映画)

3.7

鞭を持ってる先生はとても愛情の人
上から見下ろすから怖いけど優しい人

実はサンタはお父さんです
なんて話ではない
本当のサンタはよく見ている
そして本当に良い子に贈り物をする

ひとりで寂しい心で
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北ホテル(1938年製作の映画)

3.7

ルイ・ジューヴェの出る『北ホテル』にはフランスのエスプリがジューヴェの演技がその象徴的な存在感となってた
彼のエドモンドは感情や行動の裏にある優しさや人生を受け入れてる余裕を静かに表現 まさにフランス
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.5

碁盤の上にすっかり座って 🍙 お前らはみんなばか野郎だと若い侍たちにお説教する どうしたら良いのか相談してくるピチピチしたお侍たちの中にひとり小汚ない三十郎が激シブ✨

川から流れてくる白い椿

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マグダラのマリア(2018年製作の映画)

3.3

いつまでも全然 イエス様に気が付かなかった
太ってない?勝手な想像で申し訳ないけど今まで見てきたイエス様で1番デブい
「ジョーカー」の後で撮ったら良かったのに
そういうわけで雰囲気なかった



……
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人間の境界(2023年製作の映画)

4.0

「Green Border」誰もいない森林の国境地帯
上空からは美しい自然にしか見えない
その森のなかで人間としての境をさ迷っている

ベラルーシとポーランドの国境の森

ポーランドは移民受け入れに厳
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ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

3.8

「憎しみ」に次ぐ
これは切ないです

家族を亡くした女と男と子供
言葉通り 肩を寄せあって生きている
行き場がないまま流れ着いたフランス
団地の管理人や掃除などの仕事に就けて ある程度の落ち着きを見せ
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ウィルバーの事情(2002年製作の映画)

3.7

どういう事情なのかは結局分からなかった 命を粗末にする人が大丈夫で大切にする人にはその時間が与えられないという不条理

マッツ・ミケルセンはそんなには出てこないけど 病院内でガンガンに歩きタバコでク
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ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

3.9

「Crosseyed and Painless」はホントに大好き

一人ステージに立つデヴィッド・バーンには何かが降臨している
そこに音が1つ1つ重なっていくことで広がり回る⚡️⚡️

ナイトクラビング:マクシズ・カンザス・シティ(2022年製作の映画)

3.5

フランク・ザッパとデヴィッド・ボウイの隣のテーブルにジョージ・ハリスン + ジョン・レノン
エリザベス・テイラーが人に向かって豆を飛ばす
アンディ・ウォーホルは何処でも顔を出してるなぁ サルバドール・
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憎しみ(1995年製作の映画)

5.0

「La Haine」憎しみを意味するタイトル
「憎しみが憎しみを生む」という暴力の連鎖
50階から落ちた男の話
一階一階を確認する
まだ大丈夫 まだ大丈夫

朝10:38から朝6:01までの長い1日の
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

3.6

象徴的なものとして1番の権力者を殺害する瞬間を報道陣が指揮を執ることに意図的で違和感がある *悪い意味ではなくて
権力への崩壊を見せつける
権力者を公開の場で殺害することで支配的な秩序の終焉を示すのは
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欲望の翼(1990年製作の映画)

3.6

どことなく堂本剛似のレスリー・チャンが相当オシャレでした
ヨディの育てのママの二の腕が凄い迫力
哀しくなるような朱色が染みる 崩れかけた階段の螺旋の手摺り 作品そのものが薄い霧に湿ってる
監督の撮り
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アルプス(2011年製作の映画)

3.9

ビターな不思議世界にどこか哲学的なランティモス

あの世に逝かれた人を偲んでる
そうである筈なのに
全くあの世というものはないというような振る舞いが寒々しい あの世は在ると感じているならできない行動の
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炎上する君(2022年製作の映画)

3.6

怒り傷つき踊る私たち
無頼な梨田と浜中のダンスはランティモス監督も喜びそうな柔軟な動き
仕事とか何をしているのか全く分からないけどとても堂々としている
炎上でも彼女たちの言う炎上はただ消費する人生を送
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プラハ(2006年製作の映画)

3.5

人から望まれないことは悲しい

話す順番が悪かったり わりと鈍感なマッツ・ミケルセンが浮かべている表情に焦りが

一緒にいるのに相手が不在なのはキツいですね そんな夫婦に危機が訪れる
手遅れなのを感じ
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View from a Blue Moon(原題)(2015年製作の映画)

4.0

ジョン・ジョン・フローレンスとブレイク・クーンで撮ったドキュメンタリー

ジョン・ジョンがサーフィンスポットを移動する度々でモノクロになって波の泡が墨のようだったのが また良かった タイトルの出し方
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静かなる決闘(1949年製作の映画)

3.8

軍医藤崎は野戦病院でスピロヘータ患者の手術中に自分の指を誤ってメスで切ってしまい自らも感染してしまった
戦後間もない混乱の中で不本意に感染し苦悩に満ちてゆく若い医師
葛藤しながら患者を目の前にすると救
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キネッタ(2005年製作の映画)

3.6

言葉巧みに女の服を脱がす男
そうは言っても簡単には見せません✨

何かと彼女の世話をしたい男 届けたかった氷はドアの前で全部溶けた
優しくしたくても扱いが荒くて想いは伝わりにくい結果に

日常と非日常
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野良犬(1949年製作の映画)

3.7

昭和の空気を満喫した
風景も会話も警察ならお決まりの台詞などがモリモリ

三船敏郎がギラギラしてる
警察なのにみんなから警察呼ぶわよと言われてた
犯罪をする者と捕まえる者
被害者と加害者の対立を捉え
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.5

朗読のように物語る濵口竜介の世界
何気に過ぎてゆく景色と言葉
語る者は影になり 聞く者に光があたる
人と人の間から切り取る表情は思わず見てしまったものだったり

桜子とフミが特に綺麗だけど みんなの表
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.7

タイトルのダムゼルは中世ヨーロッパの文学や詩で貴族の女性や物語の中で乙女の美しく純粋さを象徴する存在としての意味合いとして描かれる

勇敢な英雄に助けられるたおやかな乙女とは程遠く男子はほぼ全滅で女子
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足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.9

デブラ・グラニックは人間同士の目には見えない絆の深さを描いていた

将来性があるわけでもなく ただひたすらに進む父と子
心配し出したら限りなく不安が募る
それでも森の2人の生活は羨ましい限り いつもト
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JOY: 奇跡が生まれたとき(2024年製作の映画)

3.8

試験管babyなんてもう驚かないほどメジャーだけど 世界で初めての赤ちゃんは1978年に誕生していた

キリスト教やプロテスタントではいまだに宗教上での問題 倫理的な意味としては受け入れられてはないよ
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チェイシング・コーラル -消えゆくサンゴ礁-(2017年製作の映画)

4.2

2016年のドキュメンタリー以来 珊瑚礁の絶滅は残念ながら加速している現状

世界の珊瑚礁の多くが気候変動や人間からの影響を受けてしまってる
世界中の大規模な白化現象には驚く

海水温の上昇や酸性化が
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冒険者たち(1967年製作の映画)

3.9

誰にも出来ないものに挑戦している
束の間の幸せに 儚い夢
非現実なのだろうけどずっと夢に向かっている情熱は美しい

危なっかしいマヌーがローランによって守られていたのがよく分かる 友情です🔥
騙した男
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