このレビューはネタバレを含みます
郷ひろみの事務所バーニング周防氏が30代入っていつまでも「アイドル」一本では無理になり「大人の俳優」としての途を開いてあげたような「我が子可愛さ全開」的作品。
ネタバレ前提なので言ってしまえばタイトルからすると悲しい離別があるものと思ってしまうが、ありません(なんでやねん)
とどのつまり、エレガントな音楽をバックに暴力シーンが描かれる「ゴッドファーザー」に感化された着想なのかと思ってしまうが、クセの強い俳優を揃えたにも関わらず、一様に芝居が浅い。
ひとみ役の23才の石原真理子(現石原真理)は魅力的な笑顔を見せながらも多くを望めない、やはり上滑りした芝居に終始している。
でもそんな事言ったら「殺し屋」のはずの修史(郷ひろみ)は「いつもの調子の芝居」でこの世界観に(おそらく確信犯的に)入ろうとせず、拍子抜けする事請け合いだ。
ガッツリキャラ作りをした様子の木内(佐藤浩市)は修史と因縁の対決をねちっこく繰り返すわけでもなく初対決の2分であっけなく、自慢のダンビラさばきを披露する事なく返り討ちにあって終わりとは無念過ぎる。
嶋大輔もなかなかの悪役を与えられているにも関わらず。扱いがひどい。いい位置になりうるはずの哲夫(木村一八)も役者として伸びないままで終わった理由がわかった気がする有様で、ラストが修史とひとみのイチャイチャでは本当に出演者が「誰得状態」に思える。
でも「カジュアルに観られる極道映画」と思えば楽しめるかも