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風と共に去りぬのnabeのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.5
かなり昔に観た記憶があったけど、改めてしっかり鑑賞してよかった。
「名作」はやっぱり名作だった!

約4時間という長編で、最後まで飽きずに見せることができるのは本当にすごい事。
4時間の本編の中で登場するキャラクター達の顔ぶれはほぼ変わらず、
ひたすら一定の人間関係を描いているけれど、
それが綿密に丁寧に描かれているので、人間ドラマとして最後まで夢中になれる。

黒人奴隷制度が定着していた当時を"古き良き時代"として扱っている側面もあるため、
問題視される部分もあるけれど、
そういう歴史上の問題を考えるきっかけとしても、意義のある作品ではないかと思う。

スカーレットは、決して万人から愛されるキャラクターではないだろうけど、
長所も短所も、人間味が深く描かれていて素晴らしい。

「え、ここで終わっちゃうの?」という感じの終わり方ではあるけれど、
たぶん、この起承転結の「結」を語らない終わり方だからこそ良いのだと思う。
スカーレットの人生の第3章がその先にあって、その先を想像すると雄大な余韻が広がる。

これは原作を読まねば。
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