ルネ

うなぎのルネのレビュー・感想・評価

うなぎ(1997年製作の映画)
3.0
1997年公開。 監督・脚本は今村昌平(1926年生)。

原作は吉村昭の小説『闇にひらめく』。

1997年のカンヌ国際映画祭で、『桜桃の味』(アッバス・キアロスタミ監督)と共に
パルム・ドールを受賞。

不倫現場を目撃し妻を刺殺し8年服役した生真面目な男が、うなぎにしか心
を開かなくなりつつ床屋を営むお話。

ベタすぎる展開がテレビドラマみたいだった。 終盤に主人公の知り合いたちが、チンピラたちとケンカするシーンがあるのだが、そこで「お前は誰だ?」と聞かれた隣人が、「隣の船大工だっ!」って答えてるのが面白かった。質問されてるポイントと微妙にずれてる感じがすごくいい。

柄本明が演じる刑務所の知り合いと、田口トモロヲが演じるチンピラがものすごい不愉快なキャラクターで、本格的に嫌な気持ちになった。悪役も映画には必要だと思うが、ここまでだと観ていて辛い。

この濃さが今村昌平監督らしさなんだろうか。
ルネ

ルネ