マルコヴィッチとゲイリーシニーズ。
ステッペンウルフという劇団出身のふたりの共演は見応えあった。
ずいぶん前に観た映画だけど、たまに観返します。完全に大好きなマルコヴィッチ目当てですね。
知的障害を持っているけど、心優しいレニー(マルコヴィッチ)とジョージ(シニーズ)は、季節労働者として農場を転々としている。
レニーがジョージの顔色を窺いながら、「ジョージ…」と言う、その言い方がわたしはとても好きだ。
この作品のマルコヴィッチは、まさにレニーを体現していて、可愛く見えたり、同情したりして、観ながら、こっちの感情がコロコロ動くのだ。
レニーと仔犬の戯れも微笑ましくて、顔がほころぶ。そんなレニーが農場のドラ息子のカーリーに怒りをぶつけるシーンは圧巻だ。
そして、最後までレニーを見放さず、守り続けたジョージの選択も尊重したい。とても衝撃的な結末だけれど、美しいふたりの物語でした。