ミサホ

二十日鼠と人間のミサホのレビュー・感想・評価

二十日鼠と人間(1992年製作の映画)
4.2
マルコヴィッチとゲイリーシニーズ。
ステッペンウルフという劇団出身のふたりの共演は見応えあった。

ずいぶん前に観た映画だけど、たまに観返します。完全に大好きなマルコヴィッチ目当てですね。

知的障害を持っているけど、心優しいレニー(マルコヴィッチ)とジョージ(シニーズ)は、季節労働者として農場を転々としている。

レニーがジョージの顔色を窺いながら、「ジョージ…」と言う、その言い方がわたしはとても好きだ。

この作品のマルコヴィッチは、まさにレニーを体現していて、可愛く見えたり、同情したりして、観ながら、こっちの感情がコロコロ動くのだ。

レニーと仔犬の戯れも微笑ましくて、顔がほころぶ。そんなレニーが農場のドラ息子のカーリーに怒りをぶつけるシーンは圧巻だ。

そして、最後までレニーを見放さず、守り続けたジョージの選択も尊重したい。とても衝撃的な結末だけれど、美しいふたりの物語でした。
ミサホ

ミサホ