このレビューはネタバレを含みます
2022.138 *225
東映時代劇を見慣れた者にとって、大スターたる片岡千恵蔵が顔に醜い痣を持つ男を演じるのは驚くべきこと。
当時のスターシステム東映ではあり得ないはず。
それをやっちゃうんだから内田吐夢は巨匠だなと。
我慢、我慢、我慢…からの反逆、という流れが、戦前の時代劇を彷彿とさせる。
最後の立ち回りは、桜の花が印象的。
後に工藤栄一の「大殺陣」でも最後の乱闘に吉原の桜の木が出てきた気がするが、本作のオマージュだろうか。
脚本 依田義賢
撮影 吉田貞次
音楽 中本敏生
擬斗 足立伶二郎