KeiSaito

めしのKeiSaitoのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
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揺さぶりをかける人物の登場で主人公の葛藤が表面化していく過程が見事。何より原節子がうまい。こんなに上手なのかと、思慮深さを滲ませるその表情に少なからず感動を覚えた。
大阪から東京への移動で微妙に変化する立ち場に比べると、逆の道程に至る心境や行動がいくぶん説得力に欠ける印象を持った。
当事者の気付きがコントにとどまる軽さと事態の落差がそう思わせるのかもしれないが、さらなる内面の更新をと願ってしまうのは、時代に対する酷な要望なのだろうか。
22年11本目。
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