トノモトショウ

めしのトノモトショウのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
3.0
原節子はあまり好きな女優ではないが、こういう物語あるいはキャラクターによく似合う。成瀬はなぜこうも「女性」を上手く描けるのだろうか(成瀬は多分にフェミニストだと思う)。タイトルが夫婦の関係をよく表している。不幸ではないが、幸せでもないという状況に妻は違和感を抱く。しかし、ふとしたことで「不幸ではない幸福」に気付く。そこに至るまでのなんでもないエピソードの紡ぎ方が巧いのだ。