脳みそ映画記録

ノートルダムのせむし男の脳みそ映画記録のネタバレレビュー・内容・結末

ノートルダムのせむし男(1923年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

白黒のサイレント映画で結構面白かったです。サイレント映画ですと声が出せない分役者の演技が重要なものになってきます。感情豊かな演技は観ていて面白く、サイレント映画の大きな魅力でもあると思います。

本作ではせむし男役を「オペラ座の怪人(1925)」のファントムでも有名な怪奇スターのロン・チェイニーが演じています。厚い特殊メイクとせむし衣装にもかかわらず、最も喜怒哀楽の激しいキャラクターとなっていて、コロコロと変わる彼の演技に思わず心奪われてしまいました。ただ、このせむし男は物語の内容上蚊帳の外になりがちなのです。むしろ、主人公はジプシーの美女エスメラルダであると言えます。この物語はエスメラルダが中心となっています。彼女に惚れたフィーバスは次第にエスメラルダのハートを射抜きますが、もう一人エスメラルダに惚れていたフロロー、彼女に好意を抱くカジモド、彼女の養父であり町の悪党どもの王クロパンがエスメラルダをめぐり入りに入り乱れます。ラストのノートルダム聖堂での大暴動は大迫力の一言につきました。

やはり、いつの時代も美しすぎることは罪なのかもしれないですね。