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まほろ駅前多田便利軒のかのレビュー・感想・評価

まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)
3.0
美しい肺を煙で汚してしまえ
それが生きるということだ

同級生を居候させてからなのか。
飼犬の預かりや塾の送迎など何でも請け負う便利屋が、白い粉や家族問題などに巻き込まれていく。

便利軒の男二人コンビは、友人でもパートナーでも同僚でもない関係性で協力することもないのに、日々仕事する中で町の人間模様に影響を与えていくのが面白かったです。

キャラ設定や街の様子などに原作へのリスペクトを感じました。ゆるい雰囲気が良くてずっと見ていられます。
くるりの岸田さんの挿入歌がこれまたゆる
くて良い味を出していました。

原作からは、
切り離されたり退いたりしてきた幸福だって、形を変えて再生することがあるかもしれないってメッセージを受け取りました。
しかし映画では、
多田がその結論に至るまでの最も重要なエピソードがごっそり抜けていたのが気になりました。
(血の繋がらない親に育てられた北村という男が、本当の両親が幸せに暮らしているか調査してほしいと便利軒に依頼するエピソード)
続編とかで描かれているのかな?
か