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八日目の蝉のmasiのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
3.8
過去「犯人」と現在「被害者」の視点とが並行し描かれる。

主要な登場人物は何かに縛られ、肩身が狭く、閉ざして、黙して。観客もまたずっと息を詰まらせなければならない。苦しい映画。

カオルの無垢だけが救いで、その一点だけをみつめながら物語は進む。観客も自然と心が奪われていく。やがて二つのラインが結ばれる。素晴らしい映画。

若干編集が微妙なのと、音楽の使い方は実に良くなく、挿入歌とエンド曲は水を差していると感じた。映像音楽の良い作り手がたくさんいるのに、なぜ映画全体を包む様に任せないのか。

でも観る価値がある作品でした。
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