Daiki

イレイザーヘッドのDaikiのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.5
文房具×身体のタイトルは"シザーハンズ"の源流とも思える

しかし、所与の身体を受容していく精神を描くティム・バートンに対して、本作における、生産される欲望と絶望、その理不尽さを"鉛筆の頭に付けられた消しゴム"で隠喩する根暗さは流石としか言いようがない。
レバーを操作するゴブリンはあたかも鉛筆工場の供給を管理するかのよう。

若干20歳でフィラデルフィアの貧困地域に娘を産み堕とさせてしまったリンチは、従属した存在でありながら千切れやすく脆いイレイザーヘッドにカタルシスを見たのではないだろうか。
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